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ドラマ浅見光彦シリーズは水谷豊と榎木孝明が好きだが、浅見光彦は悪い奴である

私は浅見光彦シリーズが昔から好きだ。

とは言ってもドラマのことで、原作は1つも見たことが無い。

子供の頃に再放送で見た水谷豊版の浅見光彦が特に好きである。

映画『天河伝説殺人事件』やフジテレビのドラマの榎木孝明版も好きだ。

水谷豊版の浅見光彦は当時からパソコンで原稿を書いていてとてもインテリだった。

第5作(1989年) 「越後路殺人事件」で友人から「ワープロ」を託されるが、それは実際にはパソコンである。

FMRシリーズ - Wikipedia

これのFMR-60FDらしい。

浅見光彦が現代の世の中で活躍していたら、スマホやパソコンを駆使していたはずである。

少なくとも水谷豊版浅見光彦ならそうしただろう、そう思わせるのだ。

水谷豊が好きだったから水谷豊版が好きになったのか、浅見光彦が好きだったから水谷豊が好きになったのか、今となってはわからない。

水谷豊が好きなのは確かで、地方記者立花陽介シリーズや探偵左文字進シリーズも好きである。

とにかく好きだった水谷豊版浅見光彦だが、作品数がとても少ない。

昔から不思議に思っていた。

榎木孝明版はかなり長く続いていたからだ。

その理由を知ったのは、随分、後になってからのことで、インターネットを通じてである。

インターネットができて本当に良かったと思うことの1つだと思ったりもする。

浅見光彦 - Wikipedia

火曜サスペンス劇場(1987年6月 - 1990年7月、日本テレビ、全8作)版 浅見光彦ミステリーでは水谷豊が浅見役を演じたものの、浅見の服装が原作とあまりにかけ離れている事に原作者の内田が抗議したが、局側がこれを無視した為に打ち切られた(主人公を「朝比奈周平」に変更しその後もシリーズは4本製作されている)。

以前に見た別の情報によれば、水谷豊演じる浅見光彦が履いていたエナメルの靴が決定的だったらしい。

原作者の内田康夫の抗議を無視し続け、もう作品を使わせないと通告を受けるとキャストに若干の変更を加えて別のシリーズを作るなど、現在でそれをしたら、きっと原作者がインターネット上で告発し、大問題になっていただろう。

そんなことを堂々と出来たところに時代を感じさせる。

なので朝比奈周平シリーズは原作が無いというか、浅見光彦シリーズにいわゆるインスパイアされて作られたものなのだ。

お気に入りは映画版および「金曜エンタテイメント」版浅見光彦シリーズの初代浅見光彦を務めた榎木孝明であったと言われている。事実、内田は浅見シリーズ115冊目にあたる自作『黄金の石橋』に榎木をモデルにした役者・絵樹卓夫を登場させている。なお同作は「金曜エンタテイメント浅見光彦シリーズ」の14作目にあたり「榎木版浅見シリーズ」の最終作。榎木は浅見と絵樹の2役を同時に演じ、話題を呼んだ(絵樹卓夫役を次代の浅見光彦役に演じてもらうという案もあった)。その後、榎木は内田のたっての希望により同シリーズで西岡徳馬に替わって浅見の兄・陽一郎役を演じている。榎木によれば、陽一郎役で出演し続けることが内田からの光彦役降板の条件であったという

一方の榎木孝明内田康夫のお気に入りで、内田氏が思い描いた浅見光彦像に一番近かったらしい。

なんとなく、内田康夫自身とも似ている気がする。

特に榎木孝明の演じる浅見光彦内田康夫も同じような帽子をかぶっている。

帽子の正式名称 - 下の写真のような浅見光彦が被る帽子の正式名... - Yahoo!知恵袋

小説ではニット帽としか書いていないというYahoo!知恵袋の別の回答もあったが、ドラマでかぶっているのはサファリ帽なのだろう。

普通の人がかぶってもただのおじさんにしか見えず、30代でかぶるとよほど似合わないと老けた印象や年齢と合っていないイメージにしかならないと思う。

私の帽子について - 24歳になる男性ですが下の写真の帽子を愛用しています。個人... - Yahoo!知恵袋

チューリップハットだと金田一耕助になるのか、なるほど。

水谷豊の演じる浅見光彦はリーゼントというかオールバックというか整髪料を撫で付けてバッチリカッチリ決まった髪型をしており、帽子はかぶっていない。

確かにイメージが全然違う。

内田康夫の小説と浅見光彦のファンが作った「内田康夫公認・浅見光彦倶楽部」というものがあったそうだが、一般財団法人内田康夫財団が設立されたのに伴い、活動を終了し、「浅見光彦 友の会」に移行したそうである。

asami-mitsuhiko.or.jp

この組織の人や会員の人を前にして、水谷豊版の浅見光彦が好きだと言ったら顰蹙を買うか、青ざめて口を閉ざしてしまうのではないかと思ってしまう。

そもそも原作を読んでいないだけで、張り倒されそうである。

調べてみると、漫画・コミックス版がいろいろあるようだ。

漫画のほうがイメージ全然違うのだが、それは良いのだろうか?

少年みたいな顔をした男に無理矢理、前述の帽子をかぶらせて浅見光彦のイメージを作っている。

読者層は、どのくらいの年齢で、男性なのか女性なのか?


ところで、その水谷豊版浅見光彦のドラマが今、BS日テレで再放送されている。

最初の3作見逃してしまった。

8作しか作られていないのに3作見逃したのは悔やまれる。

多くの浅見光彦シリーズのドラマでは、浅見光彦は兄の浅見陽一郎の存在を最期まで隠して、警察が身辺調査をして浅見光彦と兄の素性がバレて、警察関係者が恐縮するというパターンだ。

第4作(1988年) 「美濃路殺人事件」では、少し違っていて、アリバイを聞かれた光彦が家族と一緒にいたと証言し、家族の証言は信用できないと指摘されたのに対して、「兄は非常に信用できる立場」だとほのめかし、「警察関係者か?」「部長、課長?」「そういう役職じゃない?警察庁の方だって?」「次長?もっと上?」「局長?」「刑事局長!」みたいなやりとりがある。

ドラマを見て、水谷豊版浅見光彦は水谷豊だけでなく、家族のキャストも魅力的だったから好きだったのだと気付かされた。

母親役の乙羽信子に、兄、浅見陽一郎役の高橋悦史

特に高橋悦史はかっこいい。

渋い演技で、事件に首を突っ込む光彦から警察の権限を使っての調査と情報提供をお願いされて、ずっと気むずかしい顔をしているが、光彦とやりとりをして帰るときに、後ろ姿で手を振ったりする。

お茶目でチャーミングであり、弟を本当は信頼していて、応援している兄であることがうかがえるシーンだった。

これは浅見光彦シリーズのドラマ全般に言えるので原作でもそうなのだろうが、浅見光彦は犯人を見つけ出し、推理を披露し、真相を聞き出すが、警察へ通報しないことが多い。

一応、自首をすすめるものの、犯人自身に身の振り方を決定させる。

そして、これまた多くの場合、犯人はケリの付け方として、崖から飛び降りたり、車に乗って転落したりして自殺する。

浅見光彦は、罪は法によって裁かれるべきだとか、基本的にはどんな人も死ぬべきでない、とは思っていないのである。

犯人が自殺しても、それが自分が決定を迫ったものだとか、自分が間接的に命を奪ったとかいう反省が感じられないことが多い。

ただ、悲しい結末だという感想を持っているだけに見える。

事件には大きな時代の流れが背景にあって、何の因果かこんな事件が起こってしまったという悲しみは確かにあるのだろう。

浅見光彦はその悲劇の最後のピースを埋めるというか完結させる役割を担っている。

本当はその最後の悲劇は避けられるのにである。

それなのに、しみじみと感傷にふけるのは、とても他人事であり、無責任というか卑怯というか、強い違和感を感じる。

浅見光彦は「僕に人を裁く権利はありません」みたいなことを言う。

だったら法の執行機関に任せましょうよ。

警察の操作に首を突っ込み、兄にまで迷惑をかけて勝手な操作を続けたのだから、最後くらい警察へ犯人の身柄を引き渡しても良いと思う。

それなのに、犯人の最後をニュースなどで知り、崖や丘、浜辺などで風を感じながら遠くを見つめているのである。

浅見光彦は国家権力を兄を通じて利用しながら国家や組織を信用しない悪い奴である。

水谷豊版浅見光彦はエンディングも面白い。

事件後の浅見光彦の1日が描かれるのである。

朝寝坊し、遅い朝食をとり、運動したり、庭で鯉に餌を上げたり、パソコンを使って文字や絵をプログラムで動かして、その事件のヒロインとの妄想を膨らませたりして、最後は就寝するのである。

色々なシーン、演出が味わい深いのである。

機会があったら是非、見て欲しいと思う。

そのうち、原作の本も読んでみようと思う。

私は浅見光彦の方を見たのが先なので『相棒』の杉下右京には見えない。

地方記者立花陽介や探偵左文字進はちょうど間にやっていたドラマのせいか浅見光彦杉下右京のどちらのイメージもあるかも知れない。


「琵琶湖周航殺人歌」の中で歌われていた『琵琶湖哀歌』

https://www.youtube.com/watch?v=Jj8GxLVDFPIwww.youtube.com


浅見光彦シリーズ最後の作品が完成したようだ。

内田康夫さんが休筆宣言 未完の小説、完結編は公募で:朝日新聞デジタル

未完の小説「続き」を公募 内田康夫さん休筆 「眠っている才能、後押しできれば」 - ITmedia NEWS

内田康夫さんが身体を悪くされ、筆がとれなくなり、後半部分は公募によってアイディアや文章を募って作られたらしい。

はたしてどんな結末を迎えているのだろうか。

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