(追記あり)Firefox アドオンのuBlock Originが動かなくなる不具合、Web Extension版への移行が待ったなし
2017/11/10 追記
バージョン57で旧式のアドオンが使えなくなるので、有名どころのアドオンのWeb Extensions版対応状況や代替アドオンを探してみた。
参考にしてみてほしい。
2017/09/04 追記
Android版Firefoxではまだうまく動いていないようだ。
一般的な方法は下に書いたように自動更新を無効にして、1.13.8をインストールする方法だ。
しかし、これだと他のアドオンの自動更新もできなくなる。
PC版と違ってAndroid版はアドオンごとに自動更新の有効・無効を指定できない。
他の自動更新を有効にしたままにするには、uBlockについてMozilla公式のアドオン配布サイトaddon.mozilla.org(AMO)のものを使わず、GitHubの開発版を利用することだ。
まず、about:configとアドレスバーに入力してエンターを押し、about:configページを開く。
「xpinstall.signatures.required」の項目を検索して探し、この値を「false」にする。
これで公式のアドオン配布サイトでないサイトのアドオンをインストールできる。
現在の最新版は1.14.8だ。
Release 1.14.8 · gorhill/uBlock · GitHub
このうち、
- uBlock0.firefox.xpi
- uBlock0.webext.xpi
の2つのアドオン本体ファイルがあり、上が旧版で、下が新しいWeb Extension版のようだ。
下は今のところ、うまく動かないので上の旧版をインストールする。
これでuBlock以外のアドオンを自動更新できる状態で使い続けられるはずだ。
不具合はアドオン側でなくFirefox側にあり、バージョン56であるFirefox ベータ版を使うと問題ないと言われているようだ。
しかし、ベータ版なので別のところに不具合がある可能性があり、更新のペースが速いので頻繁にアップデートされ、通信量が多くなるということもあるので、一般の人にはおすすめしない。
関係ないが、uBlockの不具合の原因かも知れないのでFirefoxのデータを全て消去し、初期状態にした上で、改めてアドオンをインストールしなおしてみた。
結論からいうとまっさらの状態でuBlockの14.4をインストールしてうまく動かないようだ。
問題は、「Phony」や「Quit Now」などのアドオンの新しいバージョンが「このアドオンはお使いのバージョンのFirefoxと互換性がありません」と出て、インストールできなくなっていたことだ。
使ったタブレットの環境はAndroid 4.4でFirefoxのバージョンは55.0.2である。
PCサイトモードで見ると「他のバージョンを見る」というリンクが出てくるのでそれを開くと、古いバージョンについてはインストールできるアドオンもある。
実は最新版もインストールすることができる。
各アドオンのページでアドレスバーをタップし、URLの先頭に「view-source:」と入力してエンターするのだ。
するとそのページのソースコードを見ることができる。
メニューにある「ページ内検索」で「.xpi」で検索し、ヒットした文字列を含んだURLをコピーする。
アドレスバーに貼り付けて、先頭の「view-source:」を消す。
エンターを押して、読み込むとインストールすることができる。
問題なく動くと思う。
きちんと動くのに何故、対応していないことになっているのかわからない。
新規でインストールできないということは、自動更新でのアップデートもできていない可能性がある。
古くからこれらのアドオンをインストールして使っている人は、ずっとバージョンが古いままになっていることに気がついていないのかも知れない。
古くても通常は動作するはずで、その場合はそのままでも良いだろうが、一応、確認してみたほうが良いのではないだろうか?
追記終わり
2017/08/31追記
不具合を受けて1.14.0が公開されたようだ。
Release 1.14.0 · gorhill/uBlock · GitHub
しかし、まだAddons for Firefox(AMO)はまだ1.13.10が最新のまま。
上のページの下から1.14.0のアドオンファイル(xpiファイル)がダウンロード、インストールできる。
しかし、これをインストールするには未署名のファイルをインストールできるようにする必要がある。
about:configで
xpinstall.signatures.required
の値をfalseに。
1.13.10と同じように一旦、uBlock Originをアンインストールして、Firefoxを終了し、再起動してから1.14.0をインストールしたほうが良いとのこと。
ただ、
- uBlock0.firefox.xpi
- uBlock0.webext-hybrid.xpi
- uBlock0.webext.xpi
の違いがちょっとわからない。
一番上がXUL版(旧版)で、真ん中がハイブリッド、一番下が純粋なWeb Extension版なのかも知れない。
この際なのでWeb Extension版にしてみた。
個人的にはAndroid版の方が直ってくれると嬉しいが・・・
追記終わり
さらに追記
1.13.8では動いていたカスタムフィルタが動かないということで1.14.2が出ている。
https://github.com/gorhill/uBlock/releases/tag/1.14.2/
これはバージョンアップするよりも、1.13.8に戻して様子見した方が良さそう。
追記おわり
2017/09/01 追記
https://github.com/gorhill/uBlock/releases/tag/1.14.3.0
1.14.3が出ている。
元々の問題は解決しているようなので、これ以上は追わない。
Android版でuBlock Originを入れると動いているが、アドオンページで設定ボタンが出てこない問題。
バージョンにもよるが、一度、無効にしてから有効にすると表示されるようになることもある。
また、Androidの設定の「アプリ」でFirefoxのデータを全て削除してアプリを全て入れなおすとバージョンアップで動かなくなっていたアドオンも動くようになる場合があることを確認した。
Android版でも動くとされるアドオンが動かない場合はそうする必要があるかも知れない。
ただ当然だがブックマークなども消えてしまうので何らかの方法でバックアップを取る必要がある。
※1.13.8にして自動更新を切っている場合も当然そうですが、GitHubの開発版の方をインストールしている場合、自動更新されないと思うので、頃合いを見計らってMozilla公式のAddon配布サイトからのものに変更しよう。
追記おわり
更に追記
1.14.2と1.14.3のページが削除され、1.14.3b1が公開されている。
https://github.com/gorhill/uBlock/releases/tag/1.14.3b1
また、Mozilla公式のアドオン配布ページの最新バージョンが1.14.0になった。
動作に問題ないと思うので、これをインストールして、自動更新を有効にすると良いと思う。
追記おわり
追記
一度、uBlock Originをアンインストールしなければならないようだ。
Release 1.13.10 · gorhill/uBlock · GitHub
「アドオン」ページで手動で「削除」を選択し、改めてuBlock Originをインストールするとうまく動くようになると思う。
もしかしたら、アンインストールしたあと、一度Firefoxを終了して開き直す必要があるかも知れないとある。
たしかに、アンイストールしてそのままインストールするとそのときにはメニューにアイコンが現れてうまく動作しているようだが、Firefoxを閉じてしまうとアイコンがなくなり、動作もしなくなってしまった。
サードパーティフィルター以外にも手動で色々設定してある場合は、設定画面でそれらをファイルにバックアップできるのでそれをして、1.13.10をインストール後、その設定ファイルを読み込んで復元すると良い。
もしそれでもうまくいかない場合は以下を試してみて欲しい。
なお、一部にバージョン56ならそのままアップデートで大丈夫だったような書き込みもあったが、Ubuntu PPAリポジトリではあるがNightlyブラウザ(バージョン57a1)でもそのままアップデートされた状態で同様の不具合が起こっていた。
Androidについてはアンインストール、Firefox終了と再起動、1.13.10を再インストールを繰り返しているうちに動くようにはなった。
しかし、設定画面が出せなくなり、メニューからサイトごとのON、OFF切り替えもできない。
Android版は1.13.8にバージョンダウンするのが正解のようだ。
どうも1.13.10にバージョンアップされたことによってきちんと動かなくなってしまっているようだ。
動かないどころかメニューバーから消えてなくなってしまっている。
以前はメニューに出ないだけで動作には問題なかったこともあったが、今回は完全に動かなくなってた。
Mozilla,Firefoxが移行を呼びかけているWeb Extensionに対応したものらしい。
XUL版の設定が引き継げなかったことによるものらしい。
ハイブリッドとなっているのだが、そのまま設定を引き継ぐということは出来なかったようだ・・・。
レビューでは再インストールすると直ると書いているものもあるが、うまくいかなかった。
通常は古いバージョンに戻す方が良いだろう。
uBlock Origin :: Versions :: Firefox 向けアドオン
ここから1.13.8をインストールすると良い。
もしかすると一度1.13.10をアンインストールしたほうが良いかも知れない。
アドオンの自動更新を切らないと再びアップデートされて元に戻る可能性がある。
メニューの「アドオン」でabout:addonsを開いて、右側の検索窓の左側の歯車マークで設定を変更できる。
あるいは「アドオン」画面の「uBlock Origin」の「詳細」ページから自動更新を「オフ」にできる。
Android版はこちらから。
uBlock Origin :: Versions :: Android 版 Firefox 向けアドオン
Androidは設定画面にアドオンの自動更新をオフにする項目がない。
about:configをアドレスバーに入力し、extensions.autoupdate.enabledという項目を検索窓を使うなどして探し、この値をfalseにするとオフにできるかも知れない。
about:configを調べてみると、extensions.update.enabledという項目もあり、どちらが適切なのか良くわからない。
それでも駄目ならばPCにある設定のextensions.update.autoUpdateDefaultを作り、この値をfalseにすると効果があるかも。
PC版にもある項目がAndroid版にもあるものの動かないというものも多いようだからややこしい。
ベータ版を使ってみる方法もある。
uBlock Origin :: Versions :: Firefox 向けアドオン
ここから1.13.11rc0をインストールする。
Use webext-hybrid version (1.13.9b7) to migrate settings from legacy to pure webext.
と書いてあるので、もしかすると一度、設定を移行するために1.13.9b7をインストールする方が良いのかも知れない。
PCでは1.13.11rc0だけで動いた。
Nightlyブラウザもこのバージョンが動作する。
不具合が出た人は試してみると良いだろう。
なお、自動更新を無効にした場合、きちんと動くようになった最新版もダウンロード、アップデートされなくなる上、全体の自動更新をなくすと他のアドオンのアップデートもされない。
定期的に手動で更新を確認するようにしよう。
自動更新を止める設定の画像に写っているアドオンページに一覧表示されているアドオンの「旧式」というマークはWeb Extensionでないことを示している。
これがもうすぐ使えなくなる。
about:configで設定できる項目の「extensions.legacy.enabled」はNightlyでは既にfalseが標準になっている。
古いものを引き続き使い続けたい場合にはこれをtrueにすると良いが、いつまでこの項目が有効かはわからない。
使っているアドオンについての記事はこちら。
この記事を書いた後に入れたものもある。
とにかくこれらをできるだけWeb Extension版に変更していく必要がある。
アドオンの名前の一部などを使って検索していくとWeb Extension対応のものがある。
多くのアドオンがWeb Extension用に書きなおしたアドオンに「revived」という文字列をつけて別のアドオンとして公開しているのでrevivedで検索しても良いかも知れない。
アドオン設定画面ではなく、Firefoxアドオンの配布ページならば、検索結果のアドオンの名前の横に「FIREFOX 57以上に対応」という説明が出ているものがある。
これがWeb Extension対応版である。
それでも多重ダウンロードやダウンロード途中での中止・再開ができる高機能ダウンローダーのDownThemAllや、高速化設定ができるFasterfox、Speed Tweaks(SpeedyFox)、データベースファイルの圧縮・最適化をするPlaces Maintenanceなど多くのアドオンがまだWeb Extensionに対応していない。
時々しか使わないが、各アドオンのメモリ使用量がわかるabout addons-memory 2016なども便利なのに、このままだと使えなくなりそうだ。
その他、有名なところではGreasemonkeyが旧式のままであり、Tampermonkeyが代替として使われ始めているようだ。
Stylishもそのフォーク版らしいStylusがベータ版ながら公開されている。
Stylus (Beta) – Firefox 向けアドオン
また、ユーザーエージェントを偽装するアドオンとしてUser Agent Overriderが新しいユーザーエージェントを追加しやすいなど使いやすくて愛用しているのだが、これもWeb-Ext版が無い。
もう一つの、こちらのほうが定番であるUser-Agent Switcherの方はWeb-Ext対応版がある。
User-Agent Switcher – Firefox 向けアドオン
しかし、こちらは表示が綺麗でわかりやすくなり、切り替えが簡単になっているものの、カスタマイズがしづらくなっている。
User-Agent Switcherで提供されているUserAgentは古いものばかりでそのままでは使いづらいのだ。
この開発者はカスタマイズ用に別のアドオンを用意している。
Custom User-Agent – Add-ons for Firefox
つまり、独自のUserAgentを追加できるようにする機能をUser-Agent Switcherに取り込むつもりはないようなのである。
ちょっと残念だ。
いずれにしろ、Web Extension移行をきっかけにこれまで使われていた有名アドオンが別のものに取って代わることになるかも知れない。
注意しなければいけないのは、同じようなアドオンであるが、企業などが絡んでいて裏で個人情報を収集するアドオンが登場してくる可能性だ。
uBlockとuBlock Originの違い - あれこれ備忘録@はてなブログ
Firefoxの通信を高速化するアドオン(addon)Fasterfox - あれこれ備忘録@はてなブログ
過去にも同じような問題が起こっているので、Web Extensionに対応しているからと言って安易にインストールしてはいけない。
慎重に検討しよう。
しかし、確実にXUL版の古いものは使えなくなるので、しばらくはこまめにアドオンサイトをチェックする必要がありそうだ。
試しに入れて、そのままになっているものもあるのでこれを機にアドオンの掃除もしよう。
「revived」という形で元のアドオンをバージョンアップせず、別のアドオンとして公開しているのは、1から作りなおしたからということもあるのだろうが別の理由もあるかもしれない。
別のアドオンにされてしまうと、気が付きにくいし、自分でアドオンページへ移動してインストールしなおさなくてはいけない。
しかし、FirefoxをベースにしたPaleMoonや(開発が終了するらしいが)Cyberfox、Waterfox、Light(これも開発が滞っているようだ)、今でも細々と開発されているMozilla Suiteをベースに作られたSeaMonkeyなどはWeb Extensionには対応していない。
これらのブラウザは既に使えないアドオンもあるし、SeaMonkeyのように別に用意されているものもある。
Pale Moon - Add-ons - Extensions
Light - Browse /Addons modified for Light at SourceForge.net
しかし、Firefoxのものをそのまま使える場合も少なくない。
これらのブラウザでアドオンを使い続けるためにXUL版の古いものをそのまま残している可能性もある。
特に古いアドオンがそのまま使えるFirefox ESR(延長サポート版)を使う人たちもいる。
法人向け情報 | Mozilla Japan コミュニティポータル
Mozilla Firefox ウェブブラウザー — 各国語の Firefox Extended Support Release をダウンロード — Mozilla
何だか法人しか使えないかのような説明が書かれているが別に個人で使っても問題ない。
ESRを使う動機には「古いアドオンやプラグインを使い続けたい」ということがあるだろうから、義務ではないだろうがサポートは必要だろう。
ChromeやChromium、Firefox ESRへ移行を考える人も出てくるだろう。
サポートはどうなっていくのか気になるところだ。
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