あれこれ備忘録@はてなブログ

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Firefox Quantumが話題だそうなのでちょっと試してみた(と言ってもNightlyだけど)

Firefox Quantum」が話題だ。

Firefoxの新バージョン「Quantum」、エンジン刷新で約2倍に高速化 - Computerworldニュース:Computerworld

ASCII.jp:Firefoxが2倍速くなって新登場 名前も「Firefox Quantum」に

ちょっと前までNightlyだったバージョン57がベータ版に格上げ(?)される際に、その劇的な変化や改善点をアピールするために「Firefox Quantum」という名称をつけたそうだ。

Mozilla、「Firefox 57」改め「Firefox Quantum」を発表 ~従来バージョンの2倍高速 - 窓の杜

一部記事の「従来バージョンと比べて2倍高速」というのは間違いで、1年前にリリースされているバージョン52と比べると2倍高速だそうだ。


追記

Firefox version history - Wikipedia

バージョン52はNightlyとしては去年の9月だが、正式版としてリリースされたのは今年の5月だ。

Start Your Engines – Firefox Quantum Lands in Beta, Developer Edition - The Mozilla Blog

元記事の書き方が良くない気がする。


高速化や最適化は当然、バージョンが上がるごとに行われているから、ずっとFirefoxを使い続けている人からすると記事で言われているほどの劇的な変化を感じることは無いと思う。

バージョン55でも随分速くなっている。

WebGL Aquarium

WebGL AquariumのFPSも以前はWindowsではだいたい60fps出ていたが、Linuxではドライバの対応具合やメモリの搭載量もあり、40fps強と言ったところ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/t_massann/20160922/20160922225738.jpg

現在ではLubuntuではバージョン55でも60fps出ている。

繰り返しになるが、ドライバの影響が大きいとは思う。

arekorebibouroku.hateblo.jp

IntelプロプライエタリドライバやPPAで公開されている最適化されたドライバを使っていないXenialDogでは15fps前後。

Chromiumでも20fps前後なので、Linuxでは相変わらず3D対応状況はきびしいようだ。

Firefoxが爆速化する「Firefox Quantum」ベータ版リリース、メモリの消費量も減りCPUをより効率的に利用 - GIGAZINE

ブラウザの性能を計測するベンチマークや主要なWebページの読み込み・表示速度で、Chromeと互角以上の結果を出しているという。

それなのにメモリ使用量は使ってみた範囲ではChromeより小さかった。

元々、FirefoxChromeよりもメモリ消費量は少ない、というかChromeが相当大きいのだが、Chrome並みに高速になってもメモリ使用量は抑えられたままだったのだ。

倍速化うたう「Firefox Quantum」ベータ版公開。超高速CSSエンジンやUIなど改良多数、正式版は11月14日 - Engadget 日本版

インターフェースも結構変わった。

すでにアドオンをインストールしてあり、またアイコンをカスタマイズしたもので標準とは若干違うがバージョン55とFirefox Quantum(実際にはNightlyでバージョン58)のスクリーンショット

バージョン55

f:id:t_massann:20171002220709j:plain

Firefox Quantum

f:id:t_massann:20171002220744j:plain

三という漢字に似たアイコン、ハンバーガーメニューで表示されるメニューはバージョン55では「アイコン + テキスト」だった。

それがFirefox Quantumであるバージョン57以降はアイコンはあるものの基本的にはテキストベースのメニューになった。

以前はこのメニューの部分にもアドオンのアイコンを追加し、そこから操作ができたが、Firefox Quantum以降は基本的にはアドレスバー横にしか追加できない。

「>>」ボタンを押すと表示されるようにして、普段は表示されないようにすることでたくさんのアドオンを入れてもアイコンだらけにならないようにしている。

個人的には、読み込み中止・再読み込みボタンの位置が変わっているのが気になる。

バージョン55では、アドレスバーと一体となっており、右側だ。

これがFirefox Quantumでは左側になっている。

以前は左側だったので、戻ったということだろう。

このボタンがあちらへ移動したり、こちらへ移動したりというのは、ユーザーとしてはとても使いづらい。

今回はアドレスバーと一体で移動が不可能だったこれまでのバージョンと異なり、独立したボタンコンポーネントになっているので移動が可能で、右側に移動させることができるのが救いだ。


Firefoxにもう一度チャンスを与えるべきときが来た…v57はMozillaの最高の自信作 | TechCrunch Japan

Chromeに匹敵するような高速な動作になって、以前にFirefoxからChromeへ乗り換えたユーザが再びFirefoxへ回帰するという状況もありそうだ。

乗り換えの障害になりそうなのはやはりアドオンだろう。

XULベースの古いアドオンはFirefox Quantumでは使えなくなっている。

Web Extension版への乗り換えが求められている。

しかし、Web Extension版への乗り換えが遅れているほか、この切り換えをきっかけとして開発を終了するアドオンも出てきており、全体として使えるアドオンが大幅に減ってしまった。

uBlock Origin - Firefox 向けアドオン

uBlockは切り替え時に動作の不具合や設定が引き継がれないなどのトラブルはあったものの、Web-Ext版に対応した。

Greasemonkey - Firefox 向けアドオン

各ページの表示や動作を変更するのに使われていたGreasemonkeyは9/28日に更新されているものの未だにWeb-Extには対応していないようだ。

Tampermonkey - Firefox 向けアドオン

Web Extensionに対応しており、Greasemonkey互換のアドオンとしてTempermonkeyがあり、乗り換える人が増えている。

ユーザエージェントを変更するツールはいくつかあるが、メジャーなものはUserAgent Switcherだろう。

しかし、同じ名前のものが複数あり、どれが正統なものか分からなかったことや標準のユーザエージェント一覧が古く、カスタマイズや新しいユーザーエージェントを追加するのが不便だった。

User Agent Overrider - Firefox 向けアドオン

ということでUserAgent Overriderを利用していた。

しかし、これもまだWeb-Ext版が出ていない。

User Agent Switcher - Firefox 向けアドオン

これもUserAgent Switcherという名前でややこしいのが残念なのだが、UserAgent Overrider互換のWeb-Ext対応のアドオンが登場している。

S3.Translator - Firefox 向けアドオン

Webページの翻訳をするアドオンとしてはS3.Google Translatorを使ってきたのだが、これもWeb Extensionに対応したものがまだ出ていないので、乗り換えを考える必要がある。

いくつか試してみているのだが、まだピンと来るものが見つかっていない。

VimFx - Firefox 向けアドオン

私は使っていないが、Vimというエディタと同じキーを使ってページ送りをしたり、リンクを選択して移動するなどマウスを使わず、キーボードだけでWebブラウジングするというアドオン「VimFx」があり、結構人気があるようだ。

しかし、VimFxはWeb Extension版を作ること無く、開発を終了するようだ。

Vimium-FF - Firefox 向けアドオン

Saka Key - Firefox 向けアドオン

開発者は代替として、Vimium-FFやSaka Keyを勧めている。

アドオンの開発ではWeb Extensionへの対応の仕方として、2つのパターンがあるようだ。

1つ目は素直にWeb Extension版を作り、同じアドオンのアップデートして提供する方法。

2つ目はWeb Extention版を別のアドオンとして提供する方法だ。

1つ目の方は、アドオンの自動更新を有効にしていれば、そのままWeb Extensionに対応でき、ユーザーがわざわざWeb Extension版を探す必要が無く、利便性が高い。

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しかし、uBlock Originで起こったトラブルのように、移行の際に設定がうまく引き継がれないなどのトラブルが起きる場合がある。

また、トラブルが無くても、前述のようにメニューにアドオンを登録できない、それによって設定画面の場所が変わるなど操作感の変化も出て来ることになる。

今のバージョンや、安定性を重視した延長サポート版 (ESR: Extended Support Release)を使っている人、古いバージョンのFirefoxをベースとしたPale MoonやLightと言ったようなブラウザではWeb Extension対応のアドオンは使えないことが多いために、古いXUL版を使いたいというユーザもいる。

自動でアップデートされ、Web Extension版へ移行されると困るユーザがいる。

これに対応したのが2つ目の方法で、Web Extension版へ移行したいユーザは自分で新たに探してインストールする必要があるが、住み分けが可能となる。

2つ目の方法を取っている場合には、同じ名前のアドオンで後に「(revived)」とつけていることが多い。

アドオン配布サイト(addons.mozilla.org : AMO)で「(revived)」で検索するとWeb Extension版を探す場合には便利だと思う。

心配なのは、この乗り換え時に乗じて、個人情報を奪い取ったり、金銭を得ることを目的としたアドオンが出て来る可能性があるということだ。

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uBlockやFasterfoxのように元の開発者から権利を奪い取る様にしてアドオンを作り、後継であるように誤認させ、元の開発者がオリジナル版を対抗して出すということもある。

新しいFirefoxでも、同じ機能を使いたいと考えて、代替アドオンを探す人は多いだろうが、そのあたりは気を付けてほしい。

とは言っても、基本的にはそのアドオンとそれを配付している公式サイトを信用するより他ないのだが。

すでに使っていて、上で紹介した代替アドオンも安全であるかどうかわからない。

AMOは審査をしているようだし、Web Extensions版ではXUL版よりもできることが限定されているため、それほど深刻な被害を生むようなアドオンはできないらしい。

しかし、限定的であれ個人情報を送信したり、アフィリエイトのIDを入れ換えて報酬を得ようとすることはまだできるだろうと思う。

多くのユーザが試して、レビューや評価がたまってくるのを待つしかないのかも知れない。


追記

現在、Web Extensionに対応しているメジャーなアドオンがまとめられている。

Firefox WebExtensions - Add-ons for Firefox

参考にすると良いと思う。

ここも

firefox57 :: タグ :: Firefox 向けアドオン

追記終わり


WebRender newsletter #5 – Mozilla Gfx Team Blog

専用のグラフィックカードを搭載したマシンなど、ある程度のグレードのGPUを使っている場合には上のページに書かれている方法を試すとさらに高速化されたページ表示機能を実感できるかも知れない。

アドレスバーに「about:config」と入れて、注意を促す表示を確認してエンターキーを押し、

  • gfx.webrender.enabled
  • gfx.webrendest.enabled
  • gfx.webrender.layers-free
  • gfx.webrender.blob-images

の値を「true」にする。

Linuxではさらに

  • layers.acceleration.force-enabled

を「true」に。

私の環境では、前述のとおり、Intel CPU内蔵のGPUでは荷が重いのでちょっと無理だった。

動くことは動くが、起動時にウィンドウが灰色になったまましばらく固まってしまう。

しばらくすると問題ない表示になる。

ただ、使っている内にタブなどをクリックしても反応しなくなってしまう。

まだ、実験的な機能なので無理して使う必要は無いだろう。


古いマシンでもマルチコアなら、高速に動く様だ。

持って行る2006年製のマシンでも表示が高速になり、またAbemaTVの動画再生がスムーズになった。

しかし、各タブを独立のプロセスとして動作させることで、高速化させたり、一つのタブがクラッシュしてもブラウザ全体が落ちないようにするマルチプロセスはやはり荷が重い様だ。

マルチプロセスを無効にしても、ページ表示にマルチコアを使用する機能は無効にはならないだろうから、設定でマルチプロセスを有効にする項目のチェックを外しておくことをお勧めする。


Androidでもバージョンアップされ、Nightlyも出ており、そちらも色々最適化されているようだ。

高速化もさることながら、素人でもわかるのはAPKパッケージファイルのサイズが小さくなっている。

ファイルサイズが小さいことが動作しているときのメモリ使用量の小ささとイコールではないので、そちらはどうかわからないが、少なくともダウンロード、インストールが速くなることは良いことだろう。


追記

Google Playでアップデートされる際のサイズは小さかっただけで、最初にインストールする際のサイズは違うようだ。

APK Mirrorで確認したらARM用でバージョン56は40.62MB、バージョン58.0a1は43.57 MBだった。

小さくなっていなかった。

小さくなったように感じたのはGoogle Playの差分アップデート機能が改善したからのようだ。

Google Play ストア、Androidアプリのダウンロードサイズを明記 差分ファイルの容量減も - ITmedia Mobile

勘違いだった。


Nightlyでのことなので、正式版ではどうなるのかわからないが、Flashが無効になっている。

しかし、AndroidでもブラウザでAbemaTVやGyaoが再生できるなど、サイトの対応状況にもよるがブラウザの利便性は高くなっていると思う。

ベータ版がそうなのでNightlyも当然そうなっていると思うが、Android 4.0への対応は終わっている。


追記

正式版がバージョン56にアップデートされ、こちらもAndroid 4.0の対応は終わったようだ。


なので古いスマホタブレットでは使えなくなっていることに注意が必要だ。

Web Extensionのせいか、Phonyというユーザーエージェントを変更するアプリが使えなくなっていた。

しかし、上で紹介したUserAgent Switcherがインストールできた。

こちらはメニューへ項目が追加される。

設定の仕方もPCに近い。

Android版でもアドオンを選びなおすということが必要になるだろう。

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