デマかと思ったら本当だった!AbemaTV(アベマ)で字幕なし英語動画が流れる不思議な不具合。原因は?
「この番組、字幕ないの?」
「英語でしか聞けないけど、どうしたの?」
数カ月前から時々、こんなコメントがAbemaTVのコメント欄で出ていた。
吹き替えの番組を見ているのに英語でしか見られないというものである。
字幕、吹き替えが切り替えられるといったデマが実際にあったため、この話題も詐欺だろうと考えていた。
またそのような不具合情報がAbemaTV内のコメント以外、ネット上に見当たらなかったので、デマであると判断していた。
しかし、今日、実際に試してみたところ本当だったのである。
現在、その不具合が確認できるのは『新ビバリーヒルズ高校白書』である。
もしかしたら他にもあるかも知れない。
技術的な原因はわからないが、直接的な原因はFlash Playerプラグインを使わずに動画を視聴している場合に起こっているようである。
以前にも書いたが、AbemaTVはHTML5での動画再生に対応している。
どうやらTHEOPlayerというHTML5ベースのプレイヤーを利用しているようだ。
World-Class HLS and MPEG-DASH HTML5 Video Player | THEOplayer
THEOplayer(ジオ・プレーヤー)プラグイン不要!HTML5ベースのストリーミングプレーヤー|Media-Gather(メディア・ギャザー)動画管理・配信プラットフォーム 対応
追記
動画の配信方式がApple HTTP Live Streaming (HLS)というものらしい。
HTML5時代のネット動画技術〜良い子悪い子普通の子(増補改訂版)
HLSとは? 11 https://developer.apple.com/streaming/examples/ ぶった切られた 動画ファイル (セグメントまたは フラグメント) 拡張子は.TS m3u8という動画ファイルのプレイリスト(マニフェスト)に書かれているとお りに、10秒程度の長さにぶった切った動画コンテンツを次々と連続再生するの がHTTP Live Streaming(HLS) HTMLやJPEGと同じHTTPでブラウザにダウンロードします その名の通りライブ可能!でもVODにも対応してます 帯域に合わせて最適なビットレートに切り替え再生できる 「HTTPアダプティブストリーミング」の一種です
VLCプレーヤーで見られるようにならないかと思ったが、やっぱり駄目だった。
追記終わり
しかし、通常はFlash Playerプラグインを利用した動画再生を優先している。
ただ、Flash PlayerプラグインをClick to Playでクリックやタップしないと有効にならないようにしている人も多いと思われる。
以前はFlash Playerプラグインを明示的に無効にしない限りはプラグイン領域が表示され、クリックして有効にするまで待機されるようになっていた。
現在は、一瞬そのような画面が表示されるがすぐにHTML5プレーヤーを使うように変更される。
この状態で『新ビバリーヒルズ高校白書』を視聴すると英語音声が聞こえるのである。
またChromeやChromiumでAbemaTVを視聴すると何故かPepperFlashプラグインが使われない場合がある。
PepperFlashプラグインが有効にしてあっても、アクセスしたときにこれが使われず、HTML5での視聴になるらしい。
こうなると英語音声での視聴になってしまう。
どうやらAbemaTVは日本語音声と英語音声が一緒になった形式の動画を配信しているようである。
ファイルサイズが大きくなることもあるし、普通は聞こえない方の音声は取り除いて配信するものだと思っていたのだが、どうやらそんなことはないようだ。
聞こえない音声の分の情報も受信しているのだろうか?
どうせそのようにして配信しているなら、プレーヤーで切り替え可能にしても良いのではないかと思う。
切り替えができなくても英語音声のデータは受信しているのである。
無駄に受信データが使われているのでとても無駄である。
さらには、FirefoxではHTML5での再生は不具合が多く、きちんと再生できないことがほとんどである。
真っ黒な画面で再生がいつまでも始まらないか、始まったとしても画面が同じ場面で妙なコマ送りの点滅がつづいて何コマかが延々と繰り返され、音声だけが流れたりする。
画像ではアニメーションGIFが繰り返されているだけだが、実際に動画を見てもこのようになってしまっているのだ。
音声だけは通常通り流れる。
追記
どうやら設定のせいのようだ。
「設定」-「詳細」にある「ハードウェアアクセラレーション機能を使用する (可能な場合)」のチェックを外すと問題は解決する。
追記終わり
他にもFirefox、Chrome問わず、タイミングによって読み込みができず、動画が再生されない時がある。
再生されるまで何度も再読み込みすることになるのだ。
Flash Player有効の状態で見るのがAbemaTVとしても想定された利用の仕方なのだろうし、確実に問題なく見られるようなのでそのようにするのが正解なのだろう。
タブレットでもスペックに問題がなければブラウザでAbemaTVは見られるようだが、やはり専用のアプリで見るのが正攻法なのだろう。
ちなみにUbuntuではFirefoxでAbemaTVを見るとFlash Playerプラグインで視聴した場合には、「タブをミュート」する機能は使えない。
ミュートしても音声は消えないのである。
HTML5プレーヤーではタブのミュート機能を問題なく使うことができる。
小さな点だがなかなか悩ましい。
2017/01/15 追記
FirefoxでもFlash Playerプラグインの動画プレーヤーよりもHTML5プレーヤーが優先されるようになった。
Flashの方を優先する方法としてはアドレスバー右のハンバーガーメニューから「アドオン」を選択して「プラグイン」の「Shockwave Flash」で「実行時に確認する」から「常に有効化する」にする方法くらいしか思いつかない。
Chrome(Chromium)ブラウザでFlashを優先する方法は、アドレスバーに「chrome://flags」と打ち込む。
出てきた画面でCtrl+Fを押して検索窓に「flash」と打ち込む。
「FlashよりHTMLを優先する」という項目が見つかるのでそこの設定を「規定」から「無効」にする。