アレルギーは物質を口からではなく皮膚から入れることで起こる
NHKドキュメンタリー - シリーズ医療革命「新アレルギー治療~鍵を握る免疫細胞~」
以前にも本放送を見たので2回目です。
以前はアレルギーを起こす物質アレルゲンを徹底的に避けることが必要だとされていましたよね。
しかし、その後の研究で子供の頃にアレルゲンを含んだ食品を避けるほど後にアレルギーを起こしやすくなることがわかってきたそうです。
その上、口にすることは避けながら、クリームやオイルなどで皮膚からアレルゲンを取り込むとアレルギーを起こしやすくなるそうなのです。
さらには事前に口から摂取しておき、成長した後に皮膚から取り込んだ場合にはアレルギーは起きにくいこともわかってきているそうです。
極論ですが、赤ちゃんが何でも口に入れてしまうのはあながち問題行動とは言えず、アレルギーについて考えると理にかなったものである可能性がありますね。
これで思い出すのが「茶のしずく」石鹸による小麦アレルギー事件ですね。
似ているようで違うのは、こちらはもともと小麦アレルギーでなかった人が石鹸を使っているうちにアレルギーになってしまったという点。
皮膚や粘膜から取り込む以前に、口から小麦を摂っていたにも拘らず、アナフィラキシーショックを起こすほどひどいアレルギーになってしまった人が多発したことから社会問題化したのです。
アレルギーはまだまだわからないことがたくさんあるようですが、少なくとも子供の頃に避けることはアレルギーには逆効果だったということは間違いなさそうです。
そうでない人もいるでしょうが、良かれと思ってやったこととは言え、親の判断が子供の一生を決めてしまうことになるのですね。
良く性格や考え方について言われる「三つ子の魂、百まで」ということわざはこういうところにも当てはまるのですね。
親になる責任は思っているより重大です。
しかしながら、親に知識がなかったころ、場合によっては権利や責任という概念すらわからなかったころの育て方のほうが子供が健やかに育っていた可能性があるというのはなんとも皮肉なことです。