Android-x86 CM 13.0-r1の32bit版を試してみることに
Android MarshmallowベースのAndroid-x86 6.0-r2が出たので64bit版を試してみたのだが、EFI用のブートローダーであるGrub2がインストールされないほか、手動でインストールして起動してもアプリがダウンロードできないなど不具合が多く使えなかった。
32bit版を試してみようと思ったところで、ちょうどAndroid-x86のCyanogen Mod版であるAndroid-x86 CM 13.0-r1が公開されていたのでこちらの32bit版を試して見ることにした。
ReleaseNote CM-x86-13.0-r1 - Android-x86 - Porting Android to x86
リリースノートにあったCyanogenModについての情報のリンクが切れていたので何事かと思っていたらどうやら2016年の12月31日をもってサービスを終了したらしい。
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1612/26/news047.html
サービスを終了した記事のリンクをそのまま載せているのはちょっとまずいと思った。
ITMediaの記事にあるとおり、CyanogenModベースのOSのCyanogenOSからフォークされたLinegeOSというものがあり、ブログもできているようだ。
Lineage OS – Lineage OS Android Distribution
さて、Android-x86 CM 13.0-r1をインストールしてみた。
インストール自体はスムーズだった。
だが、CyanogenModのロゴ画面から進まなかった。
30分以上まったのでデータ領域の初期化に時間が掛かっているからではなさそうだ。
VirtualBoxでLiveCD起動してみた。
ロゴの次の画面にはなるが初期設定の段階でWiFi接続を探すところで強制終了することがあるようだ。
こうなるとロゴ画面と初期設定画面をいったりきたりするばかりで先へは進まない。
この他にも幾つかの設定画面をスキップしないと先へ進まない。
とりあえずは動いたので幾つか試してみた。
標準のブラウザがちょっと違うものみたいだ。
アイコンが違うだけでAndroid 6.0のブラウザなのだろうか?
GelloというCyanogenModの独自ブラウザがあるらしいが、それとは違うみたいだ。
アプリ一覧(ドロワー)が標準のAndroidとは異なるのは上の画面を見ての通り。
テーマ選択や音楽、ファイルマネージャーなど独自のアプリが加わっている。
その他にはあまり違いを感じない。
CyanogenMod自体、かなり昔にスマホに入れてみたことがあるだけで、それ以来使っていないのでどのような違いがあるのかあまり理解していない。
スマホ、タブレットなどだと最適化の効果を感じるのかも知れないが、十分に高速なPCでは細かい違いはわからないのかも知れない。
CyanogenMod、Android-x86に共通しているが2本指でのスクロール時に画面上にタッチした指を示す丸い印が表示される。
上の画像の中央、少し右側にあるものがそうだ。
これは開発者モードでタッチした場所を表示する設定で現れるものと同じだが、これが設定してもしなくても表示されてしまう。
実機で起動してみたところ、Android-x86 6.0-r2の64bit版では起こらなかったが、CM-13.0-r1の64bit版では表示が乱れた。
カーネルオプションでvga=askにしてもうまくいかなかった。
No suitable video mode foundと出る。
私の持っているPCとは相性が悪いのかも知れない。
実機でしか試していないが、アプリを試してみたところ、AbemaTVは動いたが、DlifeもGyaoも動かすことができなかった。
以前のバージョンでは動いていたアプリの幾つかも起動できなかった。
前にデレステが話題になったのでそれを試してみたところ、問題なく起動できた。
しかし、ノートPCのタッチパッドでのタッチ、タップでは、スマホ、タブレットにおけるタップにはならないようで、クリック動作以外の動作は機能しなかった。
つまり、これではゲームが遊べなかった。
Firefoxではマウスポインタとリンク選択の位置がずれていた。
System領域を書き換え可能にするようにインストール時に設定したはずなのだが、そのようにならないようだ。
しかし、suだけは入っている。
root奪取できていない状態なのに、root状態であると判定されて駄目なアプリもあるようだ。
6.0-r2というのは安定版の2つ目のリリースということになるが、その割には不具合が多い印象がある。
バージョン7が出ている状況でそれを使うのは残念かも知れないが、4.4(KitKat)を利用する方が安心して使えるのではないだろうか?
実機の個性による違いを包み隠してくれる効果もあり、今は十分にマシンが速いのでVirtualBoxなどのマシンにインストールして使うというのが一番手軽で良いのかも知れない。
しかし、うまく動けば、の話である。
アプリにもよるが、エンターキーが効かなくてコメントが投稿できなかったりする。
これが実機では問題なく動いたりするので悩ましい。
4.4あるいは4.0あたりのバージョンが安定している印象はVirtualBoxを使う場合でも変わらないのではないかと思う。