(追記:64bitには不具合があるみたい)Android x86 6.0(Marshmallow)-r2が公開。マルチブートを可能にするRPMパッケージあり
Android-x86の新しいバージョン、Android-x86 6.0-r2 (Marshmallow-x86) が公開された。
カーネルが更新された他、WiFiのサスペンド/レジューム問題の改善があるようだ。
注目すべきはISOファイル意外にRPMファイルが一緒に公開されていることだ。
これを使うと既存のEXT4パーティションに「android-6.0-r2」というサブディレクトを作ってそこにファイル群をインストールし、Grub2の起動設定ファイルも更新することでマルチブートが可能になっているようだ。
インストーラーを使っているのでインストール、アンインストールが簡単だと思う。
rpmファイルなのでそのままではRedHat系のディストリビューションでは使えないが、alienコマンドを使うことでDebian/Ubuntu系でもインストーラーを実行することができる。
$ sudo apt install alien
$ sudo alien -ci android-x86-6.0-r2.x86_64.rpm
試していないのでなんとも言えないが、LinuxディストリビューションでGrub2の情報が更新された時、例えばカーネルが更新された時にGrub2も書き換えられるが、この時にAndroid-x86の情報が消えてしまうことはないかどうか、ちょっと心配だ。
バージョン7(Nouget)になるとマルチウィンドウ機能が標準搭載になっているのでバージョン7(Nouget)の登場を期待したいところ。
x86が搭載されているAndroid端末でWindows用のexeファイルが実行できるCrossOver for Androidというものがベータ版として公開されている。
これがあればWindows 10へのアップデートができないWindows XPやWindows Vistaが搭載されていたPCもAndroid-x86をインストールして復活させる、などということもできるかもしれない。
古いPCを手に入れてそういうことをしてみたい気分。
使っていない眠っているPCがある人は挑戦してみてはどうだろうか?
追記
64bit版を使ってみたがLiveCDでは起動できるものの外付けHDDにインストールしても動かなかった。
インストーラーにそもそもGrub2をインストールするかどうかを質問するメニューが無い。
本来なら
Do you want to install EFI GRUB2?
というインストールを促す項目があるはずなのだ。
Ubuntuなどを使って手動でインストールできないものだろうか?
USB HDDにMBR/EFI両ブート可能なUbuntuイメージを作る方法 - bellbind
ここの方法を使って、UEFI起動することはできた。
しかし、Google Playでアプリをダウンロードはできるが、インストールへ進まない、ブラウザやYouTubeが起動したあとフリーズするなど全くうまく動かなかった。
64bit版だったからかも知れない。
あとで32bit版を試そうかとも思う。
前に試したのは32bit版だったので、32bit版ならまともに動くのではないかと期待する。
Android-x86 4.4にはGrub2がインストールできるようなのでこれを利用してGrub2をインストールし、その後6.0-r2をインストールするという方法でもいけるかも知れない。
android-x86 - Browse /Release 4.4 at SourceForge.net
もし、これができればこちらのほうが手間はかかるが簡単だろう。
もちろんEFIパーティションにできたGrub2のgrub.cfgを書き換える必要がある。
試行錯誤を繰り返す場合、インストーラーでデータ領域のイメージdata.imgを作るのは時間がかかる。
32Mなど小さめに作っておいて、そこから起動すること無く、いったんWindowsやLinuxで起動して、data.imgを手動で作るかネットにある空のdata.imgをダウンロードしておいて、それをコピーして使うのが良いだろう。
以下の記事にその方法を書いている。
すでに出来上がった空のdata.imgは以下にある。
gzファイルになっているので解凍する必要がある。
Grub2のコンフィグのカーネルオプションでvgaを指定しても無視されるのかうまくいかないようだ。
こちらも合わせて見て欲しい。
追記
上の方法でもUEFIで起動できるようになるようだ。
しかし、/etc/grub.d/40_custom に起動設定を書いてしまうとPC内臓HDDから起動時にもUSB起動の項目ができてしまう。
USBメモリにGrubをインストールしたあとに編集するのなら、このときに/etc/grub.d/40_custom に書き込むと説明されている起動メニューを書き込む方が良い。