眠っていたPentium IIIのノートPCを起動してみたら意外に速かった
Pentium III 500MHz搭載のThinkpadを久しぶりに起動してみました。
意外に起動が速かったです。
ネットの設定をしなおしたら、既にわからない設定があって標準の設定に戻してみたら、起動が遅くなっていて、何のせいか思い出しました。
Win98ではIPアドレスをDHCPに任せずに決め打ちすると、起動が早くなるのでした。
古いマシンはとにかく遅いというイメージがありましたが、実際にはそうでもありませんでした。
マシンパワーは確かに相当貧弱ですが、そのマシンパワー並みのアプリしかなかったわけですから当たり前と言えば当たり前ですね。
ファイルサイズだって100MBもあるソフトウェアなんてほとんどなかったでしょう。
古いOpenOfficeを起動して、マルチプラットフォームでコンパイルできるように作られているソフトウェアは重かったのを思い出しました。
Javaで作られていると誤解されることも多かったと思います。
Windows専用で作られているものはそういったものほど重くはありませんでした。
オープンソースのソフトウェアに対するイメージが悪かった理由の1つにもなっていたと思います。
OpenOfficeの他にもMozillaはIEやWinネイティブのブラウザ(SleipnirやLunascape)よりも重かったです。
そういったソフトウェアの起動を少しでも速く、またファイルサイズも小さくしようという試みにUPXがありました。
現在でもあります。
UPX: the Ultimate Packer for eXecutables - Homepage
実行ファイルを圧縮するソフトウェアです。
exeやdllを圧縮し、起動時にメモリ上で展開することで、ファイルサイズを小さくできるだけでなく、HDDから読み込む時間を速くすることができ、結果的に起動も高速化できます。
Linux用もあります。
今でもこれを使えば少しは早くなるでしょうか?
Win専用に作られたものはそういったものを使わなくても起動はそれほど遅くありませんでした。
使っているうちに思い出しましたが、古いマシンの不満は起動の遅さよりも、使っているうちに開放されないメモリがどんどん大きくなっていき、空きメモリが減っていくことでした。
だんだん遅くなるだけでなく、動作が不安定になり、数時間長くても数日で再起動をしなくてはいけないのでした。
メモリを開放するための最適化ソフトを使ったり、レジストリの設定を書き換えたりしていました。
現在ではそんなことをする必要はさすがにありませんが、HDDでは重さを感じるほどアプリが肥大化している気がします。
Win98でもウェブブラウジングはそれなりにできます。
速度も設定をきちんとしていれば数MBから数十MBは問題なく出ます。
しかし、CSSやAjaxなど対応していない機能は当然正常には表示や動作はしません。
Flash動画など多くのFlashコンテンツも動くはずですが、OSやFlashのバージョン判定で弾かれるでしょう。
UserAgentやFlashバージョンの偽装ができれば動くかも知れません。
WinXP以降のプログラムが動かないので現在活動しているウィルスの多くもWin98では動きません。
そういう意味では感染の危険も少なく安全と言えるかも知れませんが、あくまでも自己責任です。
Win98も重さをさほど感じませんでしたが、Puppy Linuxはさらに高速でした。
Puppy Linux 4.3.1日本語版は128MBしかメモリがなくても快適に動作します。
今の新しいバージョンではさすがに512MBくらいないと難しいでしょう。
Flashも新しい物が動くだろうと思います(すでにLinux用のFlashは11.2で止まっていて、セキュリティアップデート以外はされないことになっています)。
FirefoxやChromeも動くでしょうが、重いのでMidoriやQupzillaのほうが良いでしょう。
Chromeは32bit版の開発を終了しましたし。
Chromeはメモリ消費が大きいので古いマシンではスワップがすぐに起きてしまい、逆に動作が遅いと思います。
QupZillaはUbuntuやDebianでも古いバージョンしかありません。
QupZilla - Lightweight multiplatform browser
公式サイトでOther Linuxを選択し、AppImageファイルをダウンロードし、実行権限を与えて実行しましょう。
古いマシンは当然マシンパワーに乏しく、ノートであればバッテリー動作時間も短く、液晶モニタもサイズが小さく表示もきれいではないですが、キーボードは古いほうが良い物が多かった気がします。
最近のノートPCは薄いので、どうしてもキーストロークが小さく、押し心地が良くないですね。
時々、デスクトップのキーボードを触るとその感触の違いを感じます。
Pen3クラスのノートPCは消費電力が大きいのでサーバーに使うのもあまり良くありませんから、常用するような用途を探すのは難しいですが、たまに使うと面白いですね。
今ならヤフオクで5000円くらいで買えるものでも、私が試したPen3マシンよりは高速で消費電力も少ないでしょう。
これにPuppy Linuxなどの軽量OSを入れると十分に使えるマシンになるのではないでしょうか?