(失敗)WINEを使ってUbuntuなどLinux環境でDlife見逃し配信を見る試み
Dlifeの見逃し配信はWindowsとMacでしか見ることができない。
DRMの問題のようだ。
WINE上のFirefoxでなんとかならないものかとちょっと試してみた。
ここからすぐにダウンロードできるファイルは、本体を含んでおらずダウンローダーとインストーラーを兼ねたものだ。
32bit版を選ぶとダウンロードされるのがFirefox Setup Stub 53.0.3.exeというものだ。
これを起動すると以下のようになる。
起動しない場合は、WINEがWindows XPとしてアプリケーションを起動しているからかも知れない。
winecfgで規定のプログラムをWindows 7上で実行するように設定しよう。
ここでオプションを選んでインストール先やデスクトップにショートカットを作るかなどを設定して「更新」ボタンを押すとダウンロードが始まる。
しかし、うちの環境では50%を過ぎてからダウンロードが進まなくなってしまった。
以下のページから日本語の32bit版をダウンロードしてインストールした。
これは本体が含まれているのでそのままインストールできる。
これがエラーで起動しない場合もWINEの設定をWindows 7にすると解決するはずだ。
「別のコンピュータの Flash Player が必要な場合」を選択して、「オペレーティングシステムを選択」タブで「Windows 7/Vista/XP」を選択。
「バージョンを選択」タブで「FP 25 for Firefox - NPAPI」としてダウンロードする。
これでダウンロードされるファイル flashplayer25_xa_install.exe はこれも本体ファイルを含まないダウンローダーとインストーラーを兼ねたものだ。
実行するとアプリケーションの初期化エラーと出てしまって、インストールできなかった。
調べてみたら以下のフォーラムのページが見つかった。
Flash - Application Initialization Error |Adobe Community
どうやら以下のリンクから直接ダウンロードできるようだ。
https://fpdownload.macromedia.com/pub/flashplayer/latest/help/install_flash_player.exe
Ubuntuなど多くのディストーションではWINEをインストールするとスタートメニューにProgram Files以下にインストールしたアプリケーションが表示されるはずだ。
そこからFirefoxを起動する。
「オプション」の「コンテンツ」を見てみる。
「DRMコンテンツ」-「DRMコンテンツを再生(P)」という項目がある。
FirefoxをWindows XP上で起動するように設定してあるとFirefoxは起動するがこのDRMコンテンツの項目が表示されなくなる。
「アドオンマネージャー」の「プラグイン」を見てみる。
Flash Playerプラグインがインストールされている。
そしてWidevine Content Decryption Module (Google Inc.提供)というプラグインもある。
XP上で起動するように設定するとこれがない。
ところがdlife.jpにアクセスしようとしても読み込み中になったまま反応がない。
追記
これは以下のページに書かれていた方法を使うと回避できるようだ。
新しいタブを開いて、about:configとアドレスバーに入力して設定画面を出す。
そこでbrowser.tabs.remote.autostart.2という項目を見つけて、この値をfalseに変更する。
追記終わり
XP上で開くと問題なくアクセスできるのである。
Dlifeの見逃し配信のページのうちの1つの番組を選ぶところまでできた。
しかし、XP上ではDRMコンテンツを表示できないので動画を見ることはできない。
ということで、WINE上のFirefoxでDlifeの見逃し配信を見る試みは失敗に終わった。
追記
上で試したのは64bit環境で32bitアプリケーションを動作させた場合だったので、32bit環境で動作させてみた。
以下のページを参考にした。
Wine環境(WINEPREFIX)を分けてWindowsアプリを上手に管理する - kakurasan
WINEPREFIX=~/.wine32 WINEARCH=win32 wineboot
として、32bitのWINE環境をホームディレクトリの.wine32以下に作る。
当然、別のディレクトリに作っても良い。
そして、
WINEPREFIX=~/.wine32 winecfg
を実行して、Windows 7上でアプリケーションを実行する形になるようにする。
install_flash_player.exeなどを実行するときに、ファイルマネージャなどから起動するのではなく、コマンドラインで
WINEPREFIX=~/.wine32 wine install_flash_player.exe
として起動する。
Firefoxを起動するときには
WINEPREFIX=~/.wine32 wine "C:\Program Files\Mozilla Firefox\firefox.exe"
とすると起動できるはずだ。
結果的にやっぱりDlifeの見逃し配信はエラーが出てFirefoxがクラッシュしてしまって見られなかった。
どうもplugin-container.exeのエラーようだ。
以前はPlugin-Containerはabout:configで無効にすることができたが、ver.43以降は出来ないようである。
残念だ。
Wine上のFlashやWidevineを埋め込むPipelightなら動くのだろうか?と思ったら、Pipelightは開発が終了していた。
HTML5動画プレーヤーでDRMの動画が見られるようになってきている上、Flash以外のプラグインが無効にされているブラウザがほとんどであるからというのが理由のようだ。
使えないので意味がないが、Flash以外のプラグインを有効にする方法はある。
本当に必要でない限りはする必要はないし、するべきでない。
そういえばPipelightを使うにはWineに実験的な機能を追加したWine Stagingというのをインストールする必要があった。
これをインストールすれば、Wine上のFirefoxでDlifeが見られるかも知れない。
試してみたがやはりうまくいかなかった。
しかし、Wine StagingだとYouTubeの音声が正常に再生された。
なお、Sophos Anti-Virusを入れていると警告が出たり、アクセスが制限されたりする。
除外する方法が良くわからなかったのでアンチウィルスをアンインストールした。
あまり良くないのだが。
Comodo Antivirus for LinuxをLubuntu 16.04にインストールした
Comodo Antivirus for Linuxをインストールしてみた。
ここからcav-linux_x64.debをダウンロードしてインストールを試みたが、以下のエラーが出た。
dpkg: 依存関係の問題により cav-linux の設定ができません:
cav-linux は以下に依存 (depends) します: libssl0.9.8 (>= 0.9.8m-1) ...しかし:
パッケージ libssl0.9.8 はまだインストールされていません。
調べてみると以下のフォーラムの記事が出てきた。
16.04 - COMODO antivirus installation problem on Ubuntu 16.04LTS - Ask Ubuntu
必要なパッケージをインストールすれば良いようだが、紹介されているリンク先のPreciseのものはすでに無いようだ。
Trustyのものがあったのでそれをダウンロード、インストールした。
Ubuntu – Package Download Selection -- libssl0.9.8_0.9.8o-7ubuntu3.2.14.04.1_amd64.deb
このあと、先ほどのdebパッケージをインストールすると成功する。
起動するとこんな感じ。
Linux doesn’t really need antivirus.
などということが書かれていたりするので、Linuxにアンチウィルスソフトが本当はどの程度、必要なのかわからないが、無いよりも有ったほうがよいだろう。
スキャンする前に、「Antivirus」タブの「Update Virus Database」を実行して、最新のウィルス・データベースをダウンロードする必要があるだろう。
追記
と思ったが、スキャン前にデータベースを自動でアップデートする設定が標準で有効になっているので手動でアップデートする必要はないようだ。
とりあえず、「Critical Areas」だけ実行してみた。
Linuxの場合は一般ユーザがアクセスできる範囲が限られているので、通常はここには問題のあるファイルはないはずだ。
とりあえず、これで様子見。
Shashlik --- Android(x86)アプリをLinux上でアプリの様に動かすソフトウェアを試してみた
Android x86が開発終了になるかも知れないという記事を書いていて、Android端末全体をシミュレートするのではなくてChrome上でAndroidアプリを動かすように、Androidアプリを異なるOS上で動かす仕組みは提供されていないのかと思い調べてみた。
Chromeは個人的に使いたくない。
ChromeでAndroidアプリを動かす仕組みはChromiumブラウザやChromiumOSでは使えない。
Googleで検索してみたところ、以下のようなものがあった。
Shashlik | Android Simulated Environment
The easiest way to run an Android app correctly is to simply run Android. It’s a linux base that we can nest inside our session. OpenGL and graphics are all rendered on the host ensuring fast performance.
Shashlik provides an incredibly stripped down Android base which boots directly into the loaded app, but with a running activity manager and daemons so that intents still work correctly.
エミュレーターと言えばエミュレーターなのだろうが、AndroidはLinuxなのでセッションの入れ子にすることで通常のエミュレーターよりも高速に、しかもOpenGLなどのグラフィックス機能も使うことができるようだ。
とは言っても、Android独自のライブラリなどが必要になる。
Shashlikではできるかぎり必要なファイル群を減らすなどしてファイルサイズを小さく削ぎ落しているそう。
名前のShashlik(シャシリク)というのはロシアやウクライナで食べられている肉の串焼きのことだそうだ。
中央アジアや中東、中国などで食べられている串焼き、ケバブと同じだろう。
導入方法としては、Gitのリポジトリを取得して自分でコンパイル、インストールすることもできるが、コメントを見るとどうも取得するファイル群が全体で2G以上あるらしい。
UbuntuまたはDebian用のdebパッケージ、Arch Linux用のAURパッケージがあるのでそれを使うことにする。
実は2016年3月2日に公開されたものでちょっと古い。
ちょっと心配だが、GitHubを見ると去年の9月あたりまでは更新されている。
How to install and run Android Apps (APKs) on Linux with Shashlik
英語だが上の記事に使い方が書いてある。
パッケージをインストールしたあと、どこかからAPKファイルを手に入れてくる。
APKファイルを適当な場所において端末を開き
/opt/shashlik/bin/shashlik-install name_of_apk_file
とすると、APKファイルをインストールできる。
そのAPKファイルそのものはインストール後は使わないようだ。
本体が/.local/share/shashlikディレクトリ以下にインストールされる。
多くのディストーションというかウィンドウマネージャの場合のメニューも作られる。
それがない場合
/opt/shashlik/bin/shashlik-run name_of_splash_png name_of_apk_file
で起動する。
スプラッシュの場所も指定しなくてはいけないのがちょっと面倒だ。
APKファイルをインストールすると/.local/share/shashlikディレクトリ以下にAPKファイルから抜き出されたスプラッシュ・スクリーン画像ができるのでそれを見ながら指定すると良い。
アンインストールの機能も無いようで、今できるのは/.local/share/applicationsにあるメニューファイルを手動で消すくらいらしい。
某サイトで「ねこあつめ」をダウンロードして、試してみた。
起動には少し時間がかかる。
ウィンドウはすぐ表示されるがAndroidアプリ自体の起動に時間がかかるのだ。
日本語か英語か選ぶ画面にはいけるのだが、その後「Nyaw Loading(Now Loading)」で止まってしまった。
また、動作中、shashlik-installのエラーがあったというダイアログが出た。
インストール自体が正しく完了できなかったのかも知れない。
残念だ。
Androidアプリにネイティブコードが含まれている場合、x86をサポートしているか、x86用のアプリをダウンロードして来なければ動作しないとのことだ。
「Microsoft Excel」はそれでインストール自体ができなかったのだろう。
「Angry Birds」は動くかと思ったが画面が真っ黒のままだった。
Linux環境でAndroidアプリを利用できるShashlikを試す | matoken's meme
のコメントにuserdata.imgの中のsystemディレクトリを削除すると解決するとあったのでやってみたところ、成功した。
縦置き、横置きはどうやって変えるのだろうか・・・。
音声も問題なく聞くことができ、遊ぶこともできた。
「ねこあつめ」も2度目の起動で真っ黒になることがあったので、shashlik-runで毎回消す必要があるのだろう。
しかし、fstabにuserdata.imgを書き込んだりするのはちょっと面倒だ。
「ねこあつめ」を何度も起動して試していたら「Nyaw Loading」のところでセーブデータを作るダイアログが出るが、その重ね合わせの処理がうまくいっていないために、動いていないように見えていたようだ。
辛うじて見えるダイアログの左側をクリックしたら、次の画面に移行した。
しかし、音が聞こえるものの画面は真っ黒だ。
systemディレクトリを消しても駄目だった。
色々、不具合があってちょっと使いこなすのは難しそうだ。
KVMでAndroid-x86を動かしたほうが多くのアプリが動くかも知れない。
qemu-kvmでRemix OS for PC(Android x86をベースに作られている複数のアプリをデスクトップのように動かすことができるOS)を動かしてみると、感覚であってデータではないがVirtualBoxよりも軽いようだ。
開発を続けて欲しい。