あれこれ備忘録@はてなブログ

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重度障害者に対する福祉と刑罰

法廷で叫んだ「おれ、めんきょとってくるまかう」…福祉も限界

ある福祉施設の職員は意外な事実を明かした。「実刑で刑務所に入ると思っていた。無罪が出たので慌てて支援態勢を作った」

罪に問えるかどうかについては司法の判断に従うわけですからなんとも言えませんが、罪の認識があるかどうかは福祉の担当職員としてある程度、理解できていたと思うのですが、無罪が出る可能性を考えていなかったというのはどういうことなのでしょうか?

車好きだと知り、「乗るためには免許が必要だよ」と根気よく教えてきた。行動範囲にある自動車販売店を訪ね、うまく自己紹介できない男に代わって手作りの冊子を持参した。車を盗ませない環境をつくるためだ。近所に名刺を配り、トラブルの際は連絡するよう頼んだこともある。

地道な活動には頭が下がりますが、「乗るためには免許が必要だよ」という教え方はまずかったのではないでしょうか?

「免許が必要だ」と聞いて、自分は免許が無いから乗れない、さらには免許が取れるような人間ではないと考えを進められるかどうか、この職員ならわかったはずですが、でも対応がこのようになってしまったのは何故なのでしょう?

言うは易しでしょうけど、専門的知識を持って担当しているはずなのですからこのあたりはさすがに対応がまずかったのではないかと思ってしまいます。

逮捕後、福祉関係者らが今後の支援を協議した際、「自宅に住まわせず、入所施設で面倒を見た方がいいのでは」という意見も上がった。だが、男は自宅で暮らす希望が強く、施設入所を強いれば問題行動を誘発するおそれもある。結局、結論はまとまらなかった。

これは難しい問題ですよね。

「障害者の権利に関する条約」という国際条約があり、日本もそれを批准しています。

第十九条 (a) 障害者が、他の者との平等を基礎として、居住地を選択し、及びどこで誰と生活するかを選択する機会を有すること並びに特定の生活施設で生活する義務を負わないこと。

というのがあるために、以前のように強制的に施設に入れることは、軽々しくできないのです。

ただ、その一方で措置入院は相変わらずで、病院内では安定していて、むしろ受け入れる社会側の問題が見受けられる場合でも、地域住民の意向で長期入院させられるケースがあるようです。

逆に専用の入院施設が無い地域もあり、問題は深刻で複雑なようです。

触法精神障害者「専用病棟」増床相次ぐ…被害者「再犯しない根拠はどこに」 「IQ25」の被告、見つからぬ社会の“居場所”…刑罰か福祉か

近年の脳科学で、凶悪犯罪を犯す人の脳には通常の人とは違った傾向があるとか、盗癖などでも依存症のような病気と似たメカニズムが働いているという研究があるそうですが、それを病気だと考えれば多くの人が治療されるべきだということになりますね。

そういったことに関しては議論の余地がありそうですが、IQ25の知的障害者の犯罪者を刑罰の対象とするのは適切なのでしょうか?

随分とこちらは単純で答えは明らかな気がします。

懲役刑にしたところで福祉サービスを用意する責任が刑務所に移るだけではないでしょうか?

冒頭の話が結局、また問題になります。

病院や福祉関係者の負担が増すのは変わりませんが、刑務所という場所の本来の目的は、ただ犯罪者を隔離するだけではなくて自分の犯した罪の認識と反省を促し、矯正することにあるわけで、精神障害者知的障害者の受け入れは別の役割を押し付けていることになると思います。

現状既になっているわけですが、もう一度、現状を見なおす必要がある気がします。

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