Mozilla、Firefoxがこれまで以上の個人情報を集める計画。すでに一部で実施
Firefoxが激重だということで一部で問題になっている。
サードパーティのアドオンやセキュリティソフトのせいだったりするので、Firefoxには気の毒なところもあるが、この問題で他のブラウザに乗り換える人が増えていると思う。
もともとこれまでのアドオンが大量に使えなくなるということでFirefoxをベースに作られたWaterfoxやPaleMoonに乗り換えたり、完全にFirefox系に見切りをつけてChromeやChromium、Vivaldiに乗り換えた人もいるようだ。
Mozillaはさらにユーザー離れを促進させそうな計画があるようだ。
Mozilla、ドイツのユーザー向けに無許可でアクティビティ記録ツール入りのFirefoxを配布 - エキサイトニュース
Testing Cliqz in Firefox | Hacker News
ttps://www.reddit.com/r/firefox/comments/74n0b2/mozilla_ships_cliqz_experiment_in_germany_for_1/
もともとFirefoxではヘルスレポートとして、Firefox のバージョンおよび言語、端末のオペレーティングシステムとハードウェア構成、メモリーなどの技術情報、開いているタブやウィンドウの数、訪問したウェブページの数、インストールされている Firefox アドオンの数や種類、セッションの長さなどのインタラクションデータを集めて、Mozillaに送信していた。
Firefox は、以下の目的でデータを共有するよう初期設定されています。 — Mozilla
しかし、これらはオプトアウトでき、嫌なら送らない選択肢があった。
上の記事によれば、Firefoxはこれに加えて、表示したURLとその滞在時間、マウスの動き、入力した文字列、IPアドレスなどを、自動でCliqzというドイツデータ解析の企業のサーバーに送信し、このことをきちんとユーザーに伝えていなかったという。
このマルウェアとも呼べるようなソフトウェアはドイツの一部のユーザーについて、Firefoxがダウンロードされるときに自動的にバンドルされたものが配布されたようで、全世界の全てのユーザーの情報が収集されたわけではないようだ。
一応、Mozillaは集めている情報には個人を特定する情報は含まれていないとか、IPアドレスも破棄すると言っている。
Mozilla pilots Cliqz engine in Firefox to slurp user browsing data | ZDNet
Testing Cliqz in Firefox | Mozilla Press Centre UK
また、プラグインと書かれてはいるものの、実際にはアドオンなので、不安ならばこれを削除することでブラウジングに関する情報を送信しないようにできるようだ。
しかし、きちんと対象ユーザーに情報収集について伝えていなかったことはかなりまずいし、不安を招いたことだろう。
情報収集するうえ、その送信先がMozillaでは無いというのだからなおさらだ。
記事には、問題のCliqzという企業はGhosteryというアドオンを作っている企業からブランドを買収したそうだ。
このGhosteryは、サイトを訪れたとき、ページの裏で個人情報を収集する見えないサードパーティを可視化するアドオンである。
それを買収したのが個人情報を収集する企業だというのは、何と言う皮肉だろう。
Firefoxの利点は、アドオンでブラウザのUIや表示するページを色々とカスタマイズできること以外に、ChromeではブラウザIDを用いて行われているという個人の特定と情報収集の懸念が無いことでは無いかと思う。
Firefoxはそういった安心を捨てるのだろうか?
これならChromeからそのような懸念材料を排除したChromiumやそれをベースにさらにセキュリティ面などの強化がはかられているIron、Chromeと同じレンダリングエンジンを使っているという、Operaの開発陣が作ったVivaldiを使ったほうが安心だ。
Firefoxのユーザー離れが進みそうでちょっと残念だ。
この実験を世界規模で行うときには、きちんと知らせて欲しいし、オプトアウトできるようにしてほしい。
個人的にはスクリーンショットの共有もPocketもいらない。
これらも取り除けるようにできるようにしてほしい。
Pocketは一応、無効にはできる。
about:configで「extensions.pocket.enabled」という項目を探して、これを「false」にすればよい。
上の記事を知って、Vivaldiをインストールした。