ホビット 思いがけない冒険
以前にも見たはずなのですが、改めて見てみたらほとんどシーンに見覚えがありませんでした。
頭の調子が悪いとテレビからの一方的な入力だけで過ごすようになってしまうのですが、そういう状態だとそもそも見ていても何も覚えていないものですね。
良かったところ
ロード・オブ・ザ・リングの前日譚である
なぜ、『ロード・オブ・ザ・リング』でフロド・バギンズが冒険をすることになったのか、フロドが冒険の最後に捨てたあの指輪をビルボ・バギンズはどこで手に入れたのかがわかります。
映像が綺麗
ロードオブザリング シリーズと変わらず、綺麗な山や森がダイナミックなカメラワークで撮影されたシーンがたくさんありました。
ロード・オブ・ザ・リングのロケ地はニュージーランドだったそうですから、ホビットも同じなのでしょう。
遠近法を使った、ドワーフやホビットと魔法使いガンダルフやエルフたちとの身長差を不自然さなく表現した映像もロード・オブ・ザ・リング同様、興味深かったです。
主人公役がマーティン・フリーマンである
SHERLOCKでジョン・ワトソン役を演じ、日本でも有名になったマーティン・フリーマンが主人公ビルボ・バギンズを演じています。
物足りなかったところ
魔法使いのガンダルフがほとんど魔法を使わない
ドラゴンクエストなどRPGの多くがロード・オブ・ザ・リングの世界観を下地にして作られたと言われたりしますが、ゲームからそういった世界を知った人間からすると、魔法使いが全然魔法を使わないのは物足りないというか違和感がありますね。
ロード・オブ・ザ・リングのときには物語全体にスピード感があったからか、見ている側も初めての映像体験でそちらの印象が圧倒的だったからか、あまり気にならなかったのかも知れません。
そういえば、ガンダルフとは途中で分かれるので彼が魔法を使って助けるシーンを期待すること自体があまりなかったかも知れません。
この『ホビット 思いがけない冒険』では、ピンチが何度もあってガンダルフも行動を共にしているのに、全然魔法を使いません。
激しい雨の中で移動するシーンでは、天気を変えてくれとドワーフたちに頼まれますが断わります。
オークに捕まったドワーフたちを助けるために、朝日を遮っている岩を杖を突き立てて割ります。
ゴブリンたちの住み処に落ちた時には、ゴブリンの首領と剣で戦います。
ホビットの村で花火を操ってホビットたちを楽しませていた時と、主人公ビルボ・バギンズの家に目印を刻むとき、巨大な鳥を呼び寄せるために蝶を放つあたりくらいしか魔法を使わなかったのではないでしょうか?
ちょっと間延びした感
ほとんどが移動、オークやトロルやゴブリンに襲われる、肉弾戦という同じようなシーンが続いたので少し間延びというか冗長の感がありました。
さらに言えば、勇敢に戦うのですが、トロル以外には勝っていません。
そしてトロルも含めて捕まったあと、命からがら逃げることができるか、助けが来て事なきを得るかです。
ガンダルフが魔法を使うシーンを期待したのも、別の展開を期待したからかも知れません。
シリーズの残りの話ではもう少し盛り上がるのかも知れません。
原作を知っているともっと楽しめるのでしょうね。
読んでみたいですが、長いんでしょうね。