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半沢直樹どころじゃない!命のかかった倍返し!『金融腐蝕列島』

映画『金融腐蝕列島』シリーズを見た。 『金融腐蝕列島 呪縛』は今では無い(と信じたい)株主総会の総会屋との決別がテーマ。 『金融腐蝕列島 再生』は大手銀行との合併でメガバンク化を目指すか、地方銀行との連携を目指すかと、不良債権処理がテーマ。 どちらにも不正融資問題があり、バブル崩壊後の清算も共通のテーマ。 『呪縛』のほうから。 総会屋との黒い関係を明らかにするために金融庁特捜部が あくまで小説原作の映画でフィクションですが、銀行内部に日本とは思えないどこかのお城のような内装の部屋とそこへ続く廊下があるというのは実際にはありそう。 長年、銀行を牛耳ってきた相談役とその娘と結婚した男が銀行改革を巡って、攻防を繰り広げます。と言っても直接対決はほとんどないのですが、そこが変にリアルな感じがして良かった。 評論家の佐高信さんと思われる人がテレビに出演し、オンエア前にはアナウンサーと「過激な表現は避けて視聴者にあまり不安を与えないように」と打ち合わせをするのだが、オンエア時にはアナウンサー自ら「(働き盛りの中間層社員の主導の改革は)クーデターですか?」などと過激発言をするなどギャグみたいなシーンが所々にある。 そういったメディアへの対応も考えながらの株主総会の様子も面白いです。 『再生』はまた面白くて、大手の三友銀行との合併を考えている協立銀行会長と、それに反対する頭取が地方銀行との連携を模索し、そのために絶対不可欠な不良債権処理を解決するためにプロジェクト推進部の副部長を呼び出すところから物語が始まります。 伊武雅刀さんが、会長の腰巾着的な立場なのだが、実質的な悪役であり、いろんな人脈を使って不良債権のもとになった不正融資問題の揉み消しを図ります。 ライティングが巧妙で同じ部屋にいるのに伊武雅刀さんだけがわかりやすいほどの悪役に見えるシーンがあります。 一方、細川俊之さんが演じる頭取は細川さんの独特の雰囲気もあってとても格好いいです。 『再生』のほうは主人公も悪事の片棒を担いでいる過去があり、その関係からその後も色々な工作活動を手伝わされており、綺麗な人間とは言えません。 ジレンマを抱えながらも自分の信じる正義のために戦う姿にはこれまた真実味があります。 不良債権の裏の不正融資、さらには政治家への献金のための裏金問題も絡み、ハゲタカも話の上だけですが出てきます。 大手銀行との合併もその不良債権をまるまる飲んでもらうことでその問題が明るみに出なくなるために計画されたことでした。 秘密を握っている元銀行員が殺されたり、合併に反対している頭取と合併推進派の会長が役員会議で互いに相手の退任決議を出しあったりという攻防もあります。 半沢直樹のドラマが流行りましたが、それが好きな方はこれも楽しめると思います。 原作は上巻だけ探してみましたがこれだけあります。長いシリーズですね。