あれこれ備忘録@はてなブログ

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(追記あり : 大分使いやすくなった ! )XenialDog64を試してみた。なかなか良い感じ。しかし、色々うまくいかない。

XenialDog 64-bit

apt-getやSynapticパッケージマネージャが使えるPuppy Linux的なディストリビューションとして有名なDebianDogの派生でUbuntu 16.04ベースのXenialDogの64ビット版を試してみた。

Ubuntuなどを既にインストールしてあって、Grub2が入っている場合はXenialDogのインストールは簡単だ。

isoファイルをマウントする。

Puppy Linuxで操作している場合はファイルマネージャでisoファイルをクリックするだけでマウントできる。

マウント先の「casper」フォルダをインストール先のHDDやSSDパーティションへコピーする。

うちの環境ではPuppy Linuxなど他のOSが入っているために、「XenialDog64」というディレクトリを作ってそこへコピーした。

61-DEVX-XenialDog64-2017-01-18.squashfsと99-locales-Xenialdog64-2017-01-18.squashfsもダウンロードしておき、casperディレクトリの下に置いておく。

こんな感じでgurb.cfgや、Ubuntuの場合には/etc/grub.d/40_customに書き込む

menuentry 'XenialDog64' {
    search --file --no-floppy --set=root /XenialDog64/casper/vmlinuz
    linux /XenialDog64/casper/vmlinuz noauto from=/XenialDog64/ changes=/XenialDog64/casper/
    initrd /XenialDog64/casper/initrd1.xz
}

これで/XenialDog64/casper ディレクトリ以下にchangesというディレクトリが作られ、変更が保存される。

changes=EXIT:/XenialDog64/casper/

とする方法もある。

これは動作時しているときの変更はメモリ上に置き、終了時にだけ変更箇所をストレージへ書き出す方法だ。

SSDなどあまり頻繁に書き込みをすると劣化するようなストレージに有効なオプションである。

HDDではあまり意味がないと思われるし、終了時の書き出しに時間が掛かるので、うちのマシンでは使わないことにした。

動かしてみると、起動時のメモリ消費量が150MB前後ととても少なく、XenialPupのようにフリーズしてしまうこともない。

とても安定している。

PuppyLinux 新 Ubuntu の Xenial-Dog を勝手に日本語化してみました。|極楽はぜのブログ

極楽はぜさんの記事を参考に日本語化した。

日本語フォントがインストールされていない状態ではページが文字化けしているが、青い字で書かれたコマンドを端末に入力して実行していくだけである。

apt-get install fonts-vlgothic fonts-takao

を実行した段階で、ページを読みなおすか、ブラウザを再起動すれば文字化けは直っていると思う。

デフォルトで動いているのはOpenboxだが、メニューの「System」にある「Start JWM」を選択し、ダイアログで「OK」を押して、プロンプトになったあと「startx」と入力して実行するとJWMが起動する。

なお、極楽はぜさんはJWMデスクトップマネージャで日本語メニューが豆腐になってしまう対処としてDejavu Sansフォントを削除しているが、rootフォルダにある「.jwmrc」で「DejaVu Sans -12」を「Sans -12」に変更するとフォントを削除しなくてもメニューの文字化けは解消される。

sakurapup.browserloadofcoolness.com • トピック - トレイの日本語が箱文字になっている

XenialDogではないが、Puppy Linuxで同様の問題が起きるときの対処として「-(ハイフン)」を消すということが書かれている場合もある。

どちらが望ましいのかはわからない。

DejaVu Sansフォントを消しても問題ないのだから、消した方がメモリの節約になって良いのかも知れない。


デフォルトで入っているFirefoxを見てみたらバージョン27だった。

さすがに古いので削除した。

Firefox ESR(延長サポート版)をインストールして試して見たところ、52.3.0はPulseAudioが必要らしい。

インストールを促す通知が出た。

しかたがないのでPulseAudio関連とpavucontrol(PulseAudio 音量調節)をインストールした。

PulseAudioが必要ならESRを使う必要はないのでこれを削除して、Synaptic パッケージマネージャからFirefox 55.0.2をインストール。

YouTubeは問題なく再生できた。

しかし、AbemaTVが再生できない。

Flashを有効にすると見ることができるコンテンツもあるが、HTML5プレーヤであるTHEOplayerでエラーが出ているようだ。

黒い画面で止まるか、「undefined Info: This browser does not allow you to watch this video. Try to update your browser or use a different browser.」と出て砂嵐だ。

f:id:t_massann:20170916145520j:plain

YouTubeが見られるという事はHTML5動画プレーヤは使えるということだし、WebGL Aquariumも表示できる。

なぜかAbemaTVだけ見ることができない。

THEOPlayerのデモページを見てみたが、「Something went wrong during native playback.」と出て、やはり再生できない。

「about:support」のトラブルシューティング情報を見てみた。

「HW_COMPOSITING」が「blocked by default: Acceleration blocked by platform」になっているのが関係しているのかもしれない。

「about:config」で「layers.acceleration.force-enabled」を「ture」にしてみたが変わらない。

今のところ、お手上げだ。


追記

UbuntuFirefoxも「HW_COMPOSITING」は「blocked by default: Acceleration blocked by platform」だった。

「about:config」で「layers.acceleration.force-enabled」を「ture」になっていると、「force_enabled by user: Force-enabled by pref」という文面が追加される。

HTML5云々というよりも、HLS形式のストリーミングがうまく動いていないのではないかという気もする。

HTTP Live Streaming - Wikipedia

かと言ってどうにもならないが・・・。

追記終わり


さらに追記

FirefoxとHLSについて調べてみたらffmpegのことが書かれていたのでもしや、と思ってSynaptic パッケージマネージャを見てみたらffpmeg関連がインストールされていなかった。

ffmpegと依存パッケージをインストールしたら見事、再生することができた。

良かった。

AbemaTV以外のHLSストリーミング動画もこれで視聴可能になるだろう。

Puppy Linuxの多くは多分、最初からFFmpegが含まれているはずだ。

TahrPupやXenialPupでもFFmpegは最初からインストールされていた。

まさかXenialDogに入っていないとは思わなかった。

DebianDogにも入っていないのかもしれない。

LxPupのChromiumは自前で動画を再生しているのだろうか?

chromium-codec-ffmpegなどのパッケージがあるが、これらをインストールしていないのに問題なく再生できている。

libavcodecのせいかな?なんて思って調べてみたらLibavとFFmpegが分裂し、Ubuntuで言えば14.10以前はLibavを採用していたが、15.04ではFFmpegとLibav両方を並立し、15.10以降はFFmpeg採用に戻り、Libavを削除らしい。

くわしくはこちらの記事。

Ubuntu 15.10 その12 - Libavが無くなり、FFmpegに戻りました - kledgeb

TahrPupでlibavcodecをアップデートしろというエラーが出ながら、公式リポジトリではアップデートできなかった理由はそれだったのだ。

arekorebibouroku.hateblo.jp

そんなことがあったとは知らなかった。

FFmpeg 3.0リリース、DRMに使われるCommon Encryptionに対応 | スラド オープンソース

ここで言われているようにOpenOfficeLibreOfficeApatch OpenOfficeとに分裂し、プラットフォーム側やユーザがどちらを採用するか分かれたことを思い出す。

LibreOfficeの方が更新が早く、新機能や最適化が頻繁に行われて勢いがあったため、LibreOfficeを採用するユーザが多かったように思う。

去年の段階でApache OpenOfficeは開発終了となるというのがニュースになっていた。

再始動したらしいが、更新頻度はLibreOfficeと比べるとまだまだ遅いようである。

Libavもこのまま静かにフェードアウトしていくのだろうか?

期せずしてそんな騒動を知った。

追記終わり


SourceForge

LxPupというディストリビューション用に作られているChromiumブラウザがそのまま使える。

ダウンロードしたSFSファイルの拡張子を.sfsからsquashfsに変えてXenialDogをインストールしたところに、うちの環境では/XenialDog64/casperディレクトリの下に置く。

そして、「Module Tools」の「SFS-Load GUI」で読み込む。

SourceForge

ついでにWidevineもインストールするとDRMコンテンツも見ることが出きるようになる。

DRMコンテンツも含めて、ChromiumではAbemaTVを問題なく見ることができた。

「Network(日本語化されているJWMではネットワーク)」ではなく「Other(同じく、その他)」に置かれるので注意。


また、システムトレイの音量調節が出ない。

一度、起動してXを再起動すると出る。

しかし、これだとmixerがalsamixerでpulseaudioのものではない。

PNMixerをインストールして対応することにした。

実はPulseAudioをインストールしても自動的に起動しない。

これはJWMを使っている場合だが、以下のようにしてみた。

/root/Startupディレクトリにpulseaudio_start.shなどというファイルを作って以下のように書く。

#!/bin/bash

pulseaudio --start
pnmixer

また、/rootディレクトリにあるstartup-jwmファイルを開き

# test configuration 3
/usr/bin/rox -p ${HOME}/.config/rox.sourceforge.net/ROX-Filer/pinbd-OB &
/usr/local/bin/start-up &
frisbee-tray &
volumeicon &
sleep 2
desktop_drive_icons &
parcellite &
setbackdrop &

となっているので、このうち「volumeicon &」を消す。

「#」でコメントアウトしても良い。

また、ここに上のpulseaudioとpnmixerを起動するコマンドを入れても動くと思う。

Openboxの場合は、/root/.config/openbox/autostart.shを開いて、「volumeicon &」と書かれているところをコメントアウトすると良い。

また、ここへ

pulseaudio --start &
pnmixer &

を適当なところに挿入しても動くと思う。

volumeicon-alsaをアンインストールしても良い。


私の環境ではSSIDを隠しているので標準のツールWifiBoxでは無線LANに接続できなかった。

Frisbeeでの設定になれていたのでFrisbeeをインストールした。

Index of https://debiandog.github.io/xenialdog/Packages64/Included

といっても無線LANが使えないのだから他の方法で接続する。

こういうツールがあると便利だ。

有線LANを無線LANに変換する機能のあるLANアダプタや無線LANルータだ。

PCの有線LANにつないで無線LAN子機として動作するコンバータだ。

有線LANしかないホテルで有線から無線LANアクセスポイントに変換する事もできる。

また、ルータの有線LANとUSBを接続して使うことができるものもある。

これらを使って無線LANを使わずにネットワークに接続し、必要なファイルを手に入れたり情報を調べて、無線LANを有効にできるようにすると良いだろう。


とりあえず色々と不具合はあるが、解決法がわからないのでこのくらいで満足することにする。

XenialDogでもDesktop ManagerでPCManFMとLXPanelの組み合わせにするとメモリ消費量は400MBくらいになる。

だからLubuntuでもJWMなどにすればメモリ消費量は減るかもしれない。

普段使いにするOSをLubuntuから乗り換えたいのだが、なかなか満足できるものが見つからない。

技術的スキルがない人はやはりUbuntuで満足するしかないようだ…。


Mozcもroot環境では使えないのでAnthyを使っている。

普段Mozcを使っていて久しぶりにAnthyを使うと頭の悪さにイライラする。

一応、ユーザ名puppyに切り替えて使うという方法もあるが、Mozcを使う度にアカウントを切り替えるのは面倒だ。

64ビット版Puppy Linux用に有志の人が作ってくれたSFSパッケージは使えるのだろうか?

あとで調べてみよう。

arekorebibouroku.hateblo.jp

この記事にあるようにMozc辞書をAnthy辞書に変換して使う方法がある。

LubuntuにRubyを入れて記事でリンクをはってある変換スクリプトを使って以前ダウンロードしておいたGoogle日本語入力強化辞書をAnthy辞書に変換し、/root/.anthy/以下にimported_words_default.dディレクトリを作って辞書ファイルを置いた。

辞書ツールにインポート機能がないのは不便だ。

これで少しはマシになる。

バックライトの明るさもホットキーで変えられない。

xbacklightをインストールして問題がなければ

xbacklight =50

などとして変えることができる。

しかし

No outputs have backlight property

と出てうまくいかないこともある。

xrandrで明るさを変えることができるのだが、これだと物理的に明るさを変えられないようだ。

コントラストが小さくなるような感じになり、見づらくなるだけである。

有効な方法は

echo 50 > /sys/class/backlight/intel_backlight/brightness

などとすることだ。

/sys/class/backlight以下はマシン環境によって異なる。

brightnessの値はパーセントではなく各マシン環境の絶対値のようだ。

最大値は/sys/class/backlight/intel_backlight/max_brightnessにある。

xbacklightと同じような動作をさせるためにシェルスクリプトを書く。

#!/bin/sh

max=`cat /sys/class/backlight/intel_backlight/max_brightness`
echo `expr $max \* $1 / 100` > /sys/class/backlight/intel_backlight/brightness

のようにして、例えばbrightnessという名前にして適当なディレクトリに置く。

chmod +x brightness

などとして、実行可能にする。

brightness 50

とすれば、50%の明るさになるはずだ。

パスなどを通してどこからでも使えるようにしても良いだろう。


Firefoxも問題なく動くようになり、Anthyも賢くなったので随分と使いやすくなった。

これだと常用しても良いかもしれない。


2017/09/17 追記

sakurapup.browserloadofcoolness.com • トピック - StretchDog64 for testing 日本語化パッケージ(rootでもMozc)

Puppy Linux日本語フォーラムでzstepさんがXenialDog用のscim-mozcを公開してくれている。

Puppy Linuxと同じく、root環境でも使えるそうだ。

Input Methodがscimなので、今、入れているuimを削除したほうが良いかも知れない。

しかし、Mozcを入れたあと、起動直後のメモリ消費量が350MBに跳ね上がってしまった。

uim-anthyを入れていた頃は170MB程度だったのに。

これだとXenialPupと変わらない。

今回、インストールしたマシンではXenialPupは不安定だったから良いが、古いマシンに入れる場合にはメモリ消費量の少なさというアドバンテージが無くなってしまう。

もしかしたら、XenialPupのメモリ消費量もMozcが入っているせいかもしれないな。

日本語入力の使いやすさを選ぶかメモリ消費量の少なさを選ぶか迷うところだ。

その他のOS、WindowsUbuntuなどと一緒に使っている時に時間がずれる場合、XenialDogの時刻がUTCになっていないことが原因だ。

Lubuntu 16.04をインストールしたあと設定すること。Ubuntuでも有効 - あれこれ備忘録@はてなブログ

上のリンク先記事を参考に時刻の設定をしよう。

XenialDogの良い点はたくさんあるが、その一つにカーネルのアップグレード機能がある。

Puppy Linux系はカーネルが固定されていることが多い。

バージョンがアップデートされるときにカーネルもアップデートされ、古いバージョンにも提供されることはある。

カーネルやライブラリが限られていて、みんなが同じものを使っている方が問題の解決もしやすいのでその方が良い場合もある。

ともかくPuppy Linuxとは異なりDebianDogやXenialDogはベースとなっているDebianUbuntu 16.04のリポジトリの最新のカーネルを使うことができるようだ。

もっともXenialDogはLTS版がベースなのでバージョン4.4系列だ。

それでもセキュリティアップデートなどにも対応しているから安心だ。


2017/09/23 追記

Rootで使えるMozcを自分でビルドし、使用できるようになった。

arekorebibouroku.hateblo.jp

長い道のりだったが、成功した。

fctixで使っているが、メモリ消費量もscim-mozcよりも少なくとても使いやすい。