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がんになりにくい身体を作るには成長に関わる遺伝子を抑制すること

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mTORC1(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質複合体1)は成長ホルモンやインスリンやインスリン様成長因子-1(IGF-1)など様々な成長因子や過剰な栄養によって活性化され、細胞の増殖や体の成長を促進する役割を担っている。

成長期には必要だが、それを過ぎた後はこれががんのなりやすさや老化に関わってくるので、これを抑制するのが身体を若く保つ秘訣なのだそうだ。

老化が活性酸素による促進されると言う考えは、多くの研究者に支持されていますが、ヒトでの臨床試験で、抗酸化物質のサプリメント(ビタミンAやCやEなど)を多く摂取しても寿命を延ばすことも発がん率を低下させる結果も得られていません。

活性酸素(フリーラジカル)によって身体が老化する、がんになりやすくなるという仮説は、最近は疑問視されているとのこと。

活性酸素仮説よりも最近は、mTORC1活性と老化の関わりの方が注目されているそうだ。

mTOR阻害剤のラパマイシンがアルツハイマー病などの神経変性疾患を改善することが報告されています。知能機能低下をきたす遺伝性疾患では、mTOR活性が亢進しており、mTOR活性を低下させると知能が良くなることが多くの研究で明らかになっています。つまり、ラパマイシンで頭が良くなることが知られています。

ラパマイシン - Wikipedia

ラパマイシンは臓器移植の後の拒絶反応を抑える薬のようだが、老化抑制や抗がん作用もあるとして注目されているようだ。

一方、mTOR阻害は免疫細胞の働きを弱めるので、免疫力低下から感染症にかかりやすくなるデメリットもあるので、mTOR阻害による寿命延長にも多少の問題はあるようです。
 しかし、がん(悪性腫瘍)やアルツハイマー病や認知機能低下や心臓や腎臓疾患に対して老化を抑制する方向で作用するので、mTORの適度な抑制はメリットが大きいようです。(下図)

mTORの活性を抑えることは、脳機能や心機能などに良い影響を与えるが、免疫機能は低下させるそうだ。

免疫機能が高いことは、衛生環境が良くなかった時代には、生存の可能性を高めるのでメリットが大きかった、つまり、mTOR活性が高いことは良いことだったのだ。

ちょっとこの説明で気になるのは、衛生環境が良くなかった時代には、栄養状態も良くなかったはずで、多くの人が免疫力が低かったのではないか?ということだ。

昔の人の方が、感染症での早死にが多く、それを乗り越えた人は長生きしたというのでないと矛盾しそうだ。

牛乳タンパク質や糖質の多い食事も、mTORの活性を高める作用があるので、老化と発がんを促進する可能性があります。 (312話参照)


インスリンやアミノ酸ロイシンはmTORC1活性を高めます。 したがって、糖質やロイシンの多い肉や乳製品を減らし、AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)活性を高めるメトホルミンやmTORC1活性を抑制するジインドリルメタン、レスベラトロール、クルクミン、エピガロカテキンガレート(EGCG)などの天然成分は、寿命延長とがん予防の両方にメリットがあると考えられています。

mTOR活性を抑制するには、糖質やカロリーを制限すること。

また、アンチエイジング(抗加齢)の治療では、年齢とともに低下した成長ホルモンや性ホルモンやインスリン様成長因子-1(IGF-1)を補って若返りをはかる方法が行われていますが、確かに体は一時的には若返りますが、長期的な寿命とがん発生リスクの上昇ということを犠牲にしている可能性があります。

筋力を増強させて若さを保つというのは、長期的に見てがんや老化を促進することになるとのことだ。

しかし、これだと健康寿命の観点からは都合が悪いのだろう。

カロリー制限によって、老化を促進する様々な成長因子や増殖因子(インスリン様成長因子-1など)、同化ホルモン(成長ホルモンやインスリンや性ホルモンなど)、炎症性サイトカイン(TNF-αやIL-6など)の血中濃度は減少し、酸化ストレスの程度を示す指標も低下することが示されています。 カロリー制限による代謝変化やその結果生じる寿命延長の効果の主要なメカニズムとしてサーチュインの活性化があります。

カロリーを制限すると、サーチュインも活性化するので一石二鳥。

病院にかかる機会を減らすには、やはりカロリー制限が王道なのだろう。

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