問題なのは本当に"シュガーな社員"だけなのか?
男はつらいよ』の最終作を見てのことです。
あらすじはWikipediaにあるのでそちらを見てください。
男はつらいよ 寅次郎紅の花 - Wikipedia
寅さんの妹のさくらの息子である満男が昔の恋人の結婚式で騒動を起こして、その後、傷心旅行にでも行くかのようにふらりと電車に飛び乗り、逃避行をします。
会社を無断欠勤したわけですが、連絡は会社から実家(というか、さくらの夫の勤務先だったと記憶してます)へ行きます。
そもそもそこの会社もさくらの夫の知り合いの紹介だったはずです。
一騒動あって居場所がわかるのですが、さくらの旦那さんは、その連絡かねがね、確かとらやの団子などの詰合せを手土産に、満男の勤め先の会社にお詫びに行きます。
満男が駄目なのは間違いありませんが、この映画で描かれている時代にはこんな風景があったのでしょう。
無ければ、リアリティのない描写をする必要がありません。
新宿オーピー廣瀬クリニック - YouTube
また、私が参考にしているあるクリニックの患者さんを交えた勉強会の動画(どの動画であったかは定かではないのはご勘弁を)では、このクリニックの先生が「以前は会社の上司や同僚が『うちのある社員がちょっと病気みたいなので見てもらいたい』と言って、よく病院へ来ていたが、最近は全然そんなことがなくなった」というような話をしていました。
さらには、私の知り合いは自分がうつ病になる前には、同じくうつ病などで会社に来られない人や単純に寝坊を良くする後輩の家を良く訪問していたそうです。
多分、会社がそのような方針だったのでしょう。
実際、そのような会社が今も昔も存在しているわけです。
となると、そのようなある時期、あるいは現在でも上のような対応をしている企業の存在を無視して、「シュガーな社員」だけが悪いと言えるのでしょうか?
20年くらい前にそのような立場にいた人達と同年代になった、現代の上司や管理職の人たちの人間性やソーシャルスキルは本当に落ちていないのでしょうか?
もっとも、前述のような人間関係を良しとせずに今の世の中を作ってきたわけですから、単純に現在の社会や企業が悪いとは言えませんが、"シュガー社員"を考えるときには、周囲の人間についても考えてみても良いのではないかと思います。
一時期話題になりましたね。
この本、実は読んだことはありません。
この本のことが思い浮かんだのは、ちょっと、と言っても昨年のことだと思いますが、『