青黒、白金のドレスの科学的検証記事の嘘の可能性を考える
数日前に考えたのですが、随分書こうと決断するのに時間がかかってしまって今更ですが話題のドレスの話です。
青と黒? 白と金? ネット上で大論争を呼んだドレスの色がついに決着(画像)
ほとんどのサイトで、色の恒常性による錯視によるものと結論づけています。
しかし、どうも納得がいかなかったので考えに基づいて画像加工をしようとしたのですが、普段使わないのでやり方がわからず、方法を調べる過程で、既にやりたいことをしている方がいたのでそちらを紹介することにします。
話題の「青と黒のドレス」騒動を写真的にアプローチしてみたら意外と面白かった!
ちなみにやろうとしていたことはこのサイトによると間違いでした。
青い色が加わっていたのだろうと思ったのですが、むしろ逆で逆光の中で暖色系のライトで照らされていた可能性があり、その画像に誤ったホワイトバランスなどの画像補正が施されると青と黒のドレスが白と金に写ってしまうということです。
その写ったあとの画像を見て、それを青と黒に見てしまう人については錯視で説明できるでしょうが、実物のドレスが青と黒でも写っている画像は確かに(青みがかった)白と金だったのだろうと思います。
実物のドレスが青と黒であるということから、写真も確かに青と黒であるはずで、そう見えないのは何故か?という説明をしようとしているというのは間違いだと思います。
暖色系のライトで照らされた可能性としては確かにあります。
デジカメ、アナログに限らず、多くのカメラはキセノンを使ったフラッシュが使われているそうです。
それに対して、カメラ付き携帯(特に海外ではスマホから一般的になったと思いますが)では、そこではLEDフラッシュが使われています。
具体的にどのメーカーがどうであるかはわかりませんが、メーカーによって青みがかった色や黄色みがかった色などフラッシュの色にバラツキがあるようです。
キセノンフラッシュとさほど色味が変わらないようにしているメーカーもあるでしょう。
ただ、検索してみた所、同じメーカーでも修理に出したら色味が変わったという書き込みもあってこだわりのある人にとっては小さくない問題のようです。
錯視以外の可能性について検証されているサイトを見て、改めて感じたのは、科学者であってもある落とし穴にハマっているなと言うことです。
ここに登場するスーザン・クランシーという認知心理学者が主張している「人間は未知の情報に遭遇すると、自分の手持ちの知識に何とか当てはめようとする」という理屈は今回の騒動での科学者にも当てはまるのではないでしょうか?
全てを錯覚では説明できないのに、それで全てを説明しようとするのはまさに見たことのない飛行物体を宇宙人の乗り物と考える人と同じです。
ついでに言えば、UFO目撃情報を全てこの理屈や「集団ヒステリー」で説明しようとする科学者も同じです。
超常現象批判の科学者に感じていた違和感というのはこれだったのだと言うことがはっきり認識できたことが個人的には収穫でした。