ニーチェ・賢い大人になる哲学
読みました。
ツァラトゥストラそのものではありませんが、作中でツァラトゥストラが語った言葉を引用しながらニーチェが作品を通して説いた思想をやさしく解説していく、という内容でした。
ニーチェについて別の本で、彼の生涯が随分と不遇なものであることも知りました。
晩年には精神錯乱をきたし、ニーチェからおかしな内容の手紙を受け取った友人の手配で両脇を抱えられながら街の病院へ入院をし、その後、一切の制作活動ができなくなってしまったそうです。
全身が麻痺したり、もともと感染症の後遺症があったので、発狂するにいたったのも何か身体的な別の病気によって引き起こされたともいわれているそうです。
「終わりの人(末人)」になる者は多くいても、超人になる者はほとんどいない。
喜びも苦しみも永遠に繰り返され、何度も体験するとしてもそれを喜んで受け入れることを宣言出来ること。
この世のしきたりにどっぷり浸かっている人は末人になるが、それを批判しながらそこへとどまり続ける者、そこを離れて苦行に励む者も超人にはなれない。
高い理想を持ちながら途中で挫折してしまったものほど、ニヒリズムにとらわれ自分も他人も厳しく批判し否定しながら苦しむ。
読んだ本がやさしい文体で読みやすかったのですが、それでもあまり理解出来ませんでした。
機会があったら他の本も読んでみようと思います。