あれこれ備忘録@はてなブログ

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Android x86の開発が終了するかも知れない

Chih-Wei Huang(黃志偉)氏がAndroid x86プロジェクトの存続に関して終了を思わせるような発言をしたらしい。

juggly.cn

投稿によると、同氏は 2016 年末でそれまで在籍していた Jide 社(Remix OS の提供元)を退社し、現在は休職中の身です。その状態で Android-x86 プロジェクトへの取り組みに関して、“時間とモチベーションがあれば” 継続したいと表明したものの、同時にプロジェクトを続けるのにどれだけの価値があるのか分からないとネガティブなコメントも寄せています。

Android x86 6.0-r1が出てから、これがベースのRemix OSがなかなかリリースされず、どうしたのかなと思っていたのだが、昨年末にJideを辞めていたようだ。

r2も不具合が多いままだが、これ以上、開発が続けられないとするとこのあとのバージョンは出ないということになる。

PCでAndroidが操作できるというのは、Android-x86ができた頃は夢のようだった。

Live起動してAndroidが動くのを見た時にはわくわくしたものだ。

サポートされなくなったWindowsを搭載したPC、ハードの古さが気になるPCなどを再生させるのに、Linux以外に現実的な選択肢ができたのもインパクトとしては大きかったと思う。

現在ではChromeブラウザやChromeOSの上でもAndroidアプリを動かすことができる。

AndroidのUIも洗練されて、7インチや10インチの大画面用のUIはPCでも充分通用するものになっていて、便利だが、逆に言えばPCで動かしてみた時の目新しさがない。

Android x86の安定度で言えば、4.4でかなり高い完成度でほとんど不満のない出来だった。

これも裏を返せば、それ以降の新鮮味に影響したかも知れない。

動いて当たり前というような感じで、不具合がありながらも次のバージョンを期待させるようなわくわく感がなくなったと言えばそうかもしれない。

x86プロセッサ搭載のスマホタブレット、ノートPCも出てきた。

x86で動くAndroidはもう珍しいものではなくなったのだ。

前にはこんなこともあった。

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ほとんどAndroid x86と変わらないものを用いた製品で出資金を募って金儲けをした人間がいたのだ。

Chih-Wei Huang氏はそんなこともあって、モチベーションが保てなくなったのかも知れない。


android-x86.net

現在ではAndroid X86 Forumで参加しているユーザが独自にビルドしたAndroid-x86を試すことができる。

ベースであるAndroic x86が開発終了してしまうと止まってしまう可能性があるが。

Remix OSも元々Android x86がベースだとは言え、元の開発が終了しても独自で開発を続けていくだろう。

Remix OSが使われた製品や自社でも搭載製品を出しているのに、Jideが開発をやめてしまうとは考えにくい。

誰でも手軽にダウンロードして試すことができるこのAndroid x86プロジェクトが終了するのは残念だが、PCで動作可能なAndroid自体はこれからもいろいろな人が開発を続けていくことだろう。

Chih-Wei Huang氏にはとりあえずゆっくり休んで、もし良かったら開発を続けて欲しいと思う。

追記

https://groups.google.com/forum/#!topic/android-x86/5LmUKCbJ3MA

Hi all, Just let you know. I have quit Jide in the end of 2016. Looking for a new job, I’m not sure if I still have time or energy to work for this project in the future. I’m even not sure if it worth to do it.

Anyway, I still encourage other developers to continue your nice work. Thanks.

元の書き込みを見たら、休職中ではなく新しい職を探している最中だという。

juggly.cnの記事はもしかしたら求職中の誤植かも知れない。

そして現在、Android-x86開発に傾ける時間とエネルギーが無いのだという、それらを傾ける価値があるかわからないとモチベーションの問題も語っている。

しばらくゆっくりしたい、というような状態ではないようだ。

スレッドにはHuang氏の書き込みを受けて、悲しみや励ましのメッセージが書き込まれている。

中にはRemix OSが出るのを待っている人がやっぱりいた。


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考えてみるとHuang氏がRemix OSや関連製品を開発しているJideに転職したのは去年の6月あたりだ。

半年程度で退職してしまったことになる。

一体何があったのだろうと気になってしまう。

「他の開発者が取り組みを続けることをまだ応援する」というようなことも書いてあるので、プロジェクト自体はスローダウンするものの完全終了はしないのかも知れない。

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がんと付き合いながら生きる。その方法。末期でもあきらめない。その2

「がん医療最前線」を見たまとめ・感想の続き。

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がんと腸内フローラ(腸内細菌叢)との関係

番組では、真矢みきさんとともにナビゲーターを務めていた冨田勝さんが所長を務めている慶應義塾大学先端生命科学研究所での研究についても紹介されていた。

関係ないがちなみに冨田勝さんの父は作曲家、シンセサイザー奏者として有名な冨田勲さんである。

話を戻す。

紹介されていた研究とは、腸内フローラとがんとの関係だ。

人の便の3分の1から半分が腸内細菌なのだそうだ。

そう考えると人のうんちは細菌の固まりであるとも言える。

これを調べることで色々なことがわかるらしい。

そもそもヒトの腸の中には、細菌が100兆匹もおり、種類は1000にも上るのだそう。

皮膚や口の中などの細菌も含めると相当な量と種類がいることになる。

ヒトの体にはそのヒトとは別の生命がたくさん生きているのである。

その腸内細菌とその割合が、肥満や動脈硬化、アレルギーやうつ病などの精神疾患にまで関わることが近年わかってきた。

便はフリーズドライにして保存しているのだそうだ。

かさも減るし、水分が無いので保存しやすいのだろう。

検査するときには、そこから一部を取り出して水で戻し、専用の機械で腸内細菌の遺伝子を取り出すという。

得られた遺伝情報はデータ化され、国立がん研究センターとともに共同研究パートナーである東京工業大学にあるスーパーコンピュータTSUBAMEに蓄積される。

一人の便から得られる遺伝子のデータは4000万。

それが1000人分、蓄積されているそうである。

膨大なデータである。

がんになった人とそうでない人の細菌の遺伝情報を比べて、際立った違いがあれば、その細菌の働きを調べて、がんのできやすさ、あるいはできにくさに関係があるか調べるのだ。

現在は腸内細菌がいる大腸のがんにのみ注目して研究しているそうだが、これから他のがんと腸内フローラとの関係も明らかになるかも知れない。

個人の遺伝子は変えられないが、腸内環境を変えることはできると研究者の福田真嗣特任教授は言う。

やはり、食生活を中心とした体質改善、生活改善が予防には重要なようだ。

福田特任教授が書かれた本もあるので興味のある方は参考にしてみて欲しい。

息を調べることでがんを早期発見

現在のがん検査は血液検査もあるが、主に胃や大腸の内視鏡検査やマンモグラフィーなど大掛かりなものである。

多くは痛みを伴い、時間も取られるので負担は小さくない。

そんな中で画期的な検査法が注目されている。

患者の息に含まれる臭い成分でがんかどうかを判別するのである。

順天堂大学の梶山美明教授がこの研究に取り組んでいる。

この教授は外科医でもあり、食道がん手術のスペシャリストだそうである。

数多くの手術を経験する中で、食道がんの患者の息には特有のにおいがあることはすでに広く知られていたそうである。

それを客観的なデータに基づいて判定するために、ガスクロマトグラフィーを用いて臭い成分を分類し、分析しているのだ。

食道がんの患者とそうでない人との息を比較・分析することで食道がん患者に特有の臭い成分の特定に成功したそうである。

食道がんの患者では、ブタノン、酢酸、アセトン、アセトニトリルという成分が際立って高かった。

このような研究結果を蓄積して、将来的には早期のがんの発見にも役立つ、とても簡便な検査方法が確立できる可能性があるとのことだ。

唾液からもがんが早期発見できるようになる

慶應義塾大学先端生命科学研究所では、腸内フローラの他にも、メタボローム解析を用いたがんを早期発見できるかもしれない検査法が研究されており、そのひとつが唾液を用いた検査法である。

メタボロームとは、生体内の低分子化学物質の総称のだそうだ。

DNAやタンパク質よりも小さいないしは細かい糖やアミノ酸などの物質が生体内には数多く存在する。

というのも細胞が活動する中でこれらが代謝物として発生するからだ。

前述の息に含まれる臭い成分も、がん細胞そのものかがん細胞と関係のある細胞の代謝物とも言えるのだろう。

メタボローム解析を行うことで、がんとそれらの関係を調べる試みが行われている。

慶應義塾大学先端生命科学研究所のメタボローム解析装置は、独自開発でありその装置の数、規模は世界最大なのだという。

この解析装置は唾液1滴で約100種類の代謝物を判別できる能力を持っているそうだ。

代謝物に電圧をかけてふるい分け、それを上方へ吹き上げる。

代謝物の種類によって重さが異なるので、落下するスピードも異なり、これによって代謝物をそれぞれ分類することができるのだという。

ここでもやはり、がん患者とそうでない人の唾液に含まれる代謝物を比べて、特徴的な違いを見つけることで、がんの早期発見が可能になるのだ。

膵臓がんは発見が難しく生存率も低いが、唾液のメタボローム解析には、この膵臓がんを早期発見できる可能性があるという。

この他、乳がんや口腔がんについても高精度で発見することが可能だそうである。

がんの発生、増殖にかかわる黒幕の発見

このメタボローム解析は、がんの早期発見の検査法の可能性以外にも目覚ましい成果をあげている。

がん細胞の代謝異常は1923年にオットー・ワールブルグによって発見された。

この、がん細胞に代謝異常を引き起こす原因は長くわかっていなかった。

それが慶應義塾大学先端生命科学研究所の曽我朋義教授によって発見されたそうである。

これは唾液ではなくがん組織と正常組織の解析によって得られた結果のようだ。

がん細胞特有の代謝物を見つけるだけでは終わらず、その代謝の経路を遡って追った結果、突き止めたのだという。

気の遠くなる作業だったろう。

研究の結果、曽我教授が見つけた物質は司令塔Xと現在のところ呼ばれている。

この司令塔Xは、ヒトの遺伝子の発現に関わるタンパク質だそうで、できたばかりのがん細胞に代謝異常を引き起こすよう命じ、その結果、そのがん細胞は悪性になるのだという。

さらには、がん細胞にたくさん栄養をとらせ、増殖しやすくする働きも持っているのだそうだ。

がんの悪性化、増殖に関わるのが司令塔Xなのである。

司令塔Xが無いと同じがん組織でも増殖の仕方が全然違うとのことだ。

がんになる前の大腸ポリープができた段階で、すでに司令塔Xは正常な人の7倍にも増えているという。

ポリープの段階でこの司令塔Xの数を抑えることで大腸がんへの移行を予防できる可能性があり、曽我教授たちはその取り組みをしている。

これも早期実用化が待たれる。


その他

番組ではこの他、乳がんのがんサバイバーの女性の話が紹介されていた。

しかし、他の番組で見た、別の病気の団体の運営に携わっている女性の話によれば、女性は集まって様々な話をすることで問題を抱えても立ち直りが早く、問題に向き合うことができるのだと言う。

男性は群れるのが嫌いで弱音や本音を他の人に話すことをせず、悩みなどを内に抱えこんでしまうため、中々立ち直れないのだとか。

男性が弱音を吐けなかったり孤立するのは、社会的な背景もあるので難しい。

男性のがんの向き合い方も良い手本があると良いと思った。

また、番組で紹介されていたのは、NPOのような団体に関わって「おっぱい銭湯」という乳がんの啓蒙活動をしたり、手術の前後でヌード写真を撮ったり旅行を楽しんだりという人生を前向きに積極的に楽しむ人達だった。

人によって向き不向きできることできないことがあるし、積極的に活動するのが好みでない人もいるだろう。

たんたんとがんや人生に向き合う生き方もある。

ポジティブな人の方ががんが増えないとか免疫力が高くなるらしいけれども、がんになってすらこうやって生きるのが好ましいという正解を決められるのはまた苦しい。

今、流行りのアドラーではないが、「嫌われる勇気」が必要なのだろう。

本の帯にある「人生を再選択せよ」という言葉は重い。

自分がこれで良いと思えるような生き方を選択する覚悟が大事なんだろう。

がんなどの病気になると嫌でもそのことに向き合わなくてはいけなくなるし、それ以前には納得できていた生き方も軌道修正が迫られる。


番組では末期がんが宣告された患者と彼らに緩和ケアを施す医師の話もあった。

前回の記事や上に書いた、がんが奇跡的に小さくなった人もいるが、大半はホスピスや緩和ケアに着替える人がいるのも現実だ。

避けられない死を目の前にして、積極的に旅行に行くにしろ、普段の生活を精一杯同じように続けていくにしろ、それを支える医者を始めとする医療者のチーム体勢は重要だ。

紹介されていた病院では、アメリカのチーム医療を参考に、患者本位の医療体制を作り上げた。

別の病院の小児がんを抱えた子供のこころのケアをするチャイルドライフスペシャリストも紹介されていた。

手術を始めとして治療に不安を抱えた子供に、点滴や薬の仕組みや手術の手順を説明したり、特別に作られたぬいぐるみや積木で自分が受けている治療を模したごっこ遊びをすることで、恐怖を和らげる取り組みをしていた。

がんを抱えて生きるだけでなく、治療にも当然向き合わなくてはいきない。

その恐怖や不安を小さくしてくれる仕組みは大人にもあっても良いかも知れない。


全部を細かく書ききることはできなかった。

がんが100%治る、あるいはがんになっても付き合っていける病気になりつつあるというのには希望が持てた。

一方で死はまぬがれないのも現実。

がんに限らず大きな病気や治らない病気を抱えることになるというのは珍しいことではない。

そのときに、どのようにその病気と向き合うか、またどのようにその後の人生を歩むかというのは永遠のテーマだ。

番組を見て考えさせられた。

がんと付き合いながら生きる。その方法。末期でもあきらめない。その1

「がん医療最前線」という番組を見た。

パート1は見逃してしまい、パート2だけ見た。

あるがん患者の奇跡とその秘密

冒頭でがんにまつわる、あるひとつの奇跡が紹介されていた。

京都に住んでいる男性、八坂正博(65歳)は、がんで余命半年と宣告されながら16年も生きながらえているというのだ。

病院への通院も半年に一度だそうだ。

普通は寛解状態になっても通常は、最初のうちは1ヶ月に一度、それが徐々に3ヶ月に一度、半年に1度と間隔が長くなっていくものだったはずだ。

彼は現在もステージ3の肺癌なのだそうである。

それが半年に一度しか病院へ通っていないというのは確かに普通ではない。

ステージ4が末期だったはずだが、ステージ3でもがんが肺の外へ飛び出して他の組織に転移している状態を指す。

リンパ節への転移も見られるということはそこから全身へ転移する可能性もある。

彼が肺ガンであるとわかったのは2001年。

手足が腫れ上がって病院へ担ぎ込まれたそうだ。

そこでCTを撮って末期の肺癌だとわかり、京大病院で放射線抗がん剤の治療を受けた。

治療で一命を取り留めたものの再発したそうだ。

ちょっとわからないのは再発というのが何を指すのかだ。

ガンが治ったのではないだろう。

手足が腫れ上がってどうにもならない状態がよくなったということなのではないだろうか?

ともかく、再発した時にはもう治療の術がないとのことでホスピスを紹介されたそうである。

彼はホスピスに入ることを拒否し、自分で治療法を探り始めた。

そこで彼が注目したのが滋賀県でよく食べられている伝統食だった。

それは滋賀県では「薬いらず」という別名がある名物食品、鮒寿司だった。

地元では体調を崩すと鮒寿司を食べるという慣習があったらしい。

鮒寿司はヨーグルトと同じ乳酸菌発酵の食品である。

身体には良いのだろうが、塩分が高く上、高価であり、一時的に体調を崩した時に食べるのならともかく、八坂さんのように体質改善のために毎日食べようと思うと難しい。

そこで彼は鮒寿司を元にしてある食品を考案した。

鮒寿司を種菌にしてヨーグルトのようなものを作ったのである。

ヨーグルトといっても牛乳はつかっておらず、鮒寿司の種菌に米粉と水で作られていた。

食事も玄米と野菜を中心にしたものに切り替え、それに加えて鮒寿司ヨーグルトを一日500g食べるようにした。

それを続けた結果、がんはなくなることはなかったものの大きくなったり広がったりすることはなく、10年以上そのままの状態を維持したというのである。

ネットで調べてみたところ、鮒寿司由来の乳酸菌に抗がん効果があるということで今では有名になっているようである。

がん抑制効果以外にも免疫強化やアトピー抑制効果があるようだ。

普通のヨーグルトの乳酸菌と異なり、鮒寿司の乳酸菌は植物性乳酸菌と呼ばれるものだ。

鮒寿司研究をしている前田浩明農学博士によると、病院と共同で鮒寿司由来の乳酸菌を患者に摂ってもらい、八坂さんと同じような効果を得ているとのこと。

メカニズムははっきりとはわかっていないようだが、リンパ球を始めとする免疫細胞が活性化されることでがんが抑制されるらしい。

八坂さんの治療歴の資料には鮒寿司を食べ始めた2006年で放射線抗がん剤による治療をやめていることが記録されている。

現在は半年に一度、病院へ通っているそうだ。

担当医師のプロフィールを見ると、東京大学医学部附属病院の呼吸器外科となっていたので東大病院へ通っているのだろう。

この担当医は八坂さんの件に関しては、科学的根拠が十分でないので、鮒寿司については否定も肯定もしないという立場のようだが、将来効果が認められる可能性についてはありうるという考えのようだ。


がんの棲みにくい身体を作る食事法

がんを予防する食事に関する取り組みはこの他にも色々と行われているようである。

がんを治すのとは違って、がんを予防するという観点では比較的縛りがゆるいのだろう、公的な所でも研究が行われているのである。

細胞を傷つけ、がんの原因になる活性酸素を無効化する抗酸化物質を含む食品などはその代表的なものである。

同じく京都にある、からすま和田クリニックでは食事療法によってがんの治療効果を上げているそうだ。

食事指導によってステージ4の肺癌が小さくなり、半年という余命宣告から3年たっているという男性が2人ほど紹介されていた。

一人は全身の骨にまで転移していたものが食事療法によって消えたというのである。

また6年前にステージ4の乳癌の告知を受けた女性は、肺やリンパ節にまで転移していたものが腫瘍が小さくなり、抗癌剤治療をやめて食事療法中心の治療に絞って生活するまでに回復しているそうである。

ここでもがん抑制のメカニズムに関わっていると考えられるとして指摘されているのはリンパ球を始めとする免疫機能。

ではリンパ球を増やす食事とは何だろうか?

それはキノコ類だそうだ。

これを食べるとリンパ球が活性化されるのだそうだ。

また身体が酸性に傾いている状態も良くないのだそうだ。

酸性化すると癌細胞が増加するらしいこともあるが、少なくともがんが良くなった人は尿がアルカリ化しているのだとか。

身体をアルカリ性に持っていく食事も紹介されていた。

それは減塩。

塩分を多く摂るような食生活で身体は酸性に傾くのだそうだ。

がんがなくならないまでもがんが住みにくい身体を作ることが大事だという。

からすま和田クリニックの和田洋巳院長は、元々京大病院に勤めており、そこでがんが消えたり劇的に小さくなった患者を見てきたそうである。

そのような患者は皆、自然治癒力を高めるような生活に改め、体質改善に取り組んでいたのだそう。

特に多くの人に共通していたのが食事の改善だった。

和田先生が勧める、がんを予防する食事のポイントはというと、

まずは減塩。

上記の通り、身体が酸性化するのを防ぐためである。

次に生野菜。

癌細胞が増える原因となる全身の炎症を防ぐ効果があるのだとか。

この生野菜を食べるためのドレッシングも塩の量に気をつけて、粗挽き胡椒や亜麻仁油、レモン汁をうまく使うと良いそうだ。

そして、キノコ。

これも上述の通り、リンパ球を増やして免疫機能の活性化が期待できる。

普通に食べても良いのだろうが、炒めてからペースト状にすることで吸収しやすくするとさらに良いとのことだ。

ペーストにして色々な食材に混ぜて食べるようだ。

毎日50g食べるというのは金銭的にもちょっと大変だと思うが、命にはかえられない。

自宅で栽培できるものもあるので、自分で作ってみるのも良いかも知れない。

ご飯は白米よりも玄米が良いそうである。

糖分の吸収が緩やかになるのが良い。

というのも糖質はがんの格好の栄養源になるからだそう。

この前の血糖値スパイクの件もあるので、ご飯を玄米にしたり、血糖を上げない食生活は色々な面で重要なようだ。

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前立腺がん、膵臓がん、肺がんと多くのがんにかかりながらも80歳を迎えている男性も紹介されていた。

膵臓がんなどは生存率が極めて低いがんである。

それをも克服しているのだから、希望が持てるというものである。

がんがあちこちに散らばっていて、もはや癌細胞を切除するなどの治療はできないとのことで、からすま和田クリニックを受診したようだ。

食事療法によって、がんが無くなり、趣味のヨットを楽しむ生活が送ることができているとのことだ。

元々、個々人で独自に試していた食事療法などの体質改善の方法を、医療として患者さんに試してもらい、データを集めてエビデンスにしていくことが重要だ。

頭から、たまたまだとか、民間療法に関知しないというのでは、いつまでたっても科学的な根拠は蓄積されない。

そうであれば、食事療法を始めとする治療法はいつまでたってもキワモノ扱いのままである。

病院に見捨てられた患者を救っていることももちろんすばらしいが、民間療法の領域に果敢に取り組み、データを集めている和田先生は尊敬できると思った。

しかし、そう夢のような話ばかりではないようで、がんが目に見えて良くなったのは、このクリニックの患者の2割なのだという。

ということは8割はより状態が悪くなったか良くて現状維持ということだ。

しかしながら、食事療法というものにすがってこのクリニックを受診している患者の多くが、他の病院で匙を投げられたステージの進んだ人たちだとすると、2割も良くなっているというのは驚異的だとも言えるかも知れない。

和田院長が病院で指導している食事法は本にもなっている。


残りは次回

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